ワークデイ(ティッカー:$WDAY)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.74 | $1.58 | 〇 |
売上高 | $1.99B (YoY +18.1%) | $1.97B | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $2.07B | $2.06B | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $8.3675B ($8.35B~$8.385B) | $8.41B | × |
業績ハイライト
第1四半期の業績ハイライト
- サブスクリプション収益は19%増の18億1,500万ドル
- 12ヶ月のサブスクリプション収益の繰延残高は18%増の66億ドル
- 非GAAPベースの営業利益率は26%
主な受注
- 米国防情報局(DIA)でランドマーク案件を獲得
- Baptist Health、Covenant Health Systems、ミルウォーキー市、Owning Groupなどがフルプラットフォームの新規顧客に
- ING Bank、Sandvik AB、Valeo Management Servicesなどの大型のHCM拡張・更新案件
AIへの取り組み
- 50以上のAIユースケースを本番環境で提供中、25の生成AI機能をロードマップに追加
- AIを活用した人材最適化ソリューションを顧客の半数以上が導入
- AIを活用した人材獲得・社内異動支援のためHiredScoreを買収
パートナーエコシステムの拡大
- Q1のパートナー経由の商談開拓と受注がFY24通期を上回る
- GoogleやAWSとの提携を拡大
- DevCon開催でパートナーエコシステムが前年比50%成長
質疑応答ハイライト
販売サイクルの長期化と顧客の人員数成長率の低下について
- 大規模案件や新規案件で、これまでよりも慎重な検討がなされるようになった。特に欧州、中東、アフリカ地域で顕著
- HCMとFINSの両方を含むフルプラットフォームの案件は、複数の意思決定者の承認が必要なため、販売サイクルが長期化する傾向
- 更新時の顧客の人員数増加率が期待よりも低くなっており、これは地域を問わず世界的な傾向。今後もこの傾向は続くと予想
ガイダンスの引き下げについて
- パイプラインを精査し、大型案件の受注状況や人員数トレンドを考慮してガイダンスを修正
- Q1に成約に至らなかった大型案件は、パイプラインから外れたわけではなく、いずれ受注できると考えている
- サブスクリプション収益のガイダンス3,500万ドルの引き下げのうち、約半分は案件の慎重な検討によるもので、残りの半分は顧客の人員数増加率低下によるもの
中堅企業セグメントでの好調なパフォーマンス
- 中堅企業では、特に米国でフルプラットフォーム案件が好調。価格体系の変更とWorkday Accelerateの導入が奏功
- 迅速なサービス提供体制により、顧客が短期間で価値を実現できるようになった
- パートナー経由のパイプライン構築も中堅企業セグメントで進展。さらに小規模な企業向けにもアプローチ可能に
マージンと成長のバランスについて
- 継続的な成長を維持しつつ、マージンを拡大するというこれまでの戦略に変更はない
- 財務管理、ユニット、パートナーエコシステム、海外事業、製品開発などの重点分野への投資は継続
- 社内の業務効率化を進めることで、投資原資を捻出し、持続的な成長とマージン拡大の両立を目指す
大型案件の慎重な検討の背景について
- コスト最適化サイクルの減速が影響しているわけではない。むしろ顧客基盤内ではベンダー数の合理化とプラットフォームの標準化が進んでいる
- 大規模な新規案件では、ビジネス変革の規模が大きいため、慎重な検討、承認プロセスの複雑化などが起きている
- 大型案件の慎重な検討は、Workdayとの取引実績のない新規の大企業で特に顕著
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