サービスナウ(ティッカー:$NOW)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.13 | $2.84 | 〇 |
売上高 | $2.63B (YoY +22%) | $2.61B | 〇 |
ガイダンス 2024Q3売上高 | $2.6625B ($2.66~$2.665B) | $2.61B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- サブスクリプション収益は25億4200万ドルで、前年同期比23%増(定常為替レートベース)
- RPO(Remaining Performance Obligation)は約186億ドルで、前年同期比31.5%増(定常為替レートベース)
- 現在のRPOは87億8000万ドルで、前年同期比22.5%増(定常為替レートベース)
- 非GAAPベースの営業利益率は27%以上で、ガイダンスを約250ベーシスポイント上回った
営業実績
- 100万ドル以上の純新規ACVを持つ取引は88件で、前年同期比26%増
- 500万ドル以上の純新規ACV取引は14件、1000万ドル以上は4件
- 上位20件の取引のうち14件は8製品以上を含む
- Now Assist(AI製品)の純新規ACVは前四半期比で倍増
その他のハイライト
- 2024年通期のサブスクリプション収益ガイダンスを引き上げ、105億7500万ドルから105億8500万ドルに修正
- 通期の営業利益率目標を29%から29.5%に引き上げ
- RaptorDB(新しいデータベース製品)のライトハウスプログラムを開始
質疑応答ハイライト
マクロ環境と契約締結の成功要因
- 顧客はServiceNowプラットフォームの価値を認識し、複雑性を解消するソリューションを求めている
- Gen AIを組み込んだプラットフォームにより、実証可能なROIを示すことができる
- 文化的に価値提供にフォーカスしており、市場とのつながりが強い
AIアシストの導入状況と今後の展開
- BT GroupやLondon Stock Exchangeなど、多くの顧客で生産性向上などの成果が出ている
- ドメイン特化型の小規模モデルを採用し、高速・安全・低コストを実現
- 今後は産業全体の変革を目指し、ユーティリティ、製造、消費財などの業界全体のワークフローを自動化していく
パイプラインの状況
- Knowledge ’24イベント後60日間で、新規パイプラインが前年同期比50%以上増加
- ITワークフロー、カスタマーワークフロー、従業員ワークフロー、クリエイターワークフロー、Now Assistなど、全分野で強い需要がある
- パートナーエコシステムの活性化により、さらなる成長が期待される
RPO(Remaining Performance Obligation)の大幅増加について
- 平均契約期間が増加しており、5年以上の契約のTCVが前年同期比で3倍以上に
- 顧客がNowプラットフォームの価値を理解し、より長期的で戦略的な契約を結んでいる
- Gen AI導入により、より大規模で戦略的な案件が増加している
リーダーシップの変更と事業への影響
- CJ Desai氏の退任に伴い、Chris Betty氏が暫定的にChief Product Officerに就任
- 既存のリーダーシップチームと開発チームの連携により、事業の継続性を確保
- 公共セクター事業への影響はなく、特に第3四半期に向けてさらなる成長が期待される
オペレーショナルテクノロジー(OT)の機会
- OT製品の需要が予想以上に急速に立ち上がっている
- 大手製薬会社や自動車メーカーなどで採用が進んでいる
- OTによりテクノロジーワークフローのTAMが約50億ドル増加
- 販売・受注管理と合わせて、680億ドルのカスタマーワークフローTAMにアプローチ可能に
Microsoftとの戦略的パートナーシップ
- Microsoftとの協業により、ServiceNowの新たな市場機会が開かれている
- Azureへの移行をサポートし、共同でネットロゴ獲得を目指している
- 第2四半期に100万ドル以上のNow on Azure案件を7件成約、うち2件が新規ロゴ獲得
- CopilotとNow Assistの統合により、顧客により大きな価値を提供可能に
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