Intuitive Surgical(ティッカー:$ISRG)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.78 | $1.54 | 〇 |
売上高 | $2.0B (YoY +13.6%) | $1.97B | 〇 |
業績ハイライト
業績概要
- 第2四半期のda Vinciプロシージャは前年同期比17%増
- システムの設置台数は前年同期比14%増の9,200台以上
- 売上高は前年同期比14%増の22億ドル
- 非GAAPベースの純利益は6億4,100万ドル(前年同期比5億700万ドル)
地域別・製品別動向
- 米国のプロシージャ成長率は14%、一般外科手術が牽引
- 米国外のプロシージャ成長率は22%、一般外科、婦人科、胸部手術が牽引
- da Vinci 5システムを70台設置(うち米国内は70台中69台)
- Ionシステムを74台設置(前年同期59台)
- SPシステムを21台設置(うち欧州10台)
財務ハイライト
- 非GAAPベースの粗利益率は70%(前年同期68.5%)
- 非GAAPベースの営業費用は前年同期比11%増
- 現金および投資残高は77億ドル(前四半期末73億ドル)
通期見通し
- 2024年通期のプロシージャ成長率見通しを15.5%~17%に上方修正
- 非GAAPベースの粗利益率見通しを68.5%~69%に上方修正
- 非GAAPベースの営業費用の成長率見通しを10%~13%に下方修正
質疑応答ハイライト
da Vinci 5の展開について
- 米国での設置は今後も四半期ごとに緩やかに増加する見込み
- ハードウェア/ソフトウェアのアップデートが計画されており、2025年上半期までは段階的な展開を継続
- 初期段階では早期採用者や大規模医療機関を中心に導入が進む傾向
- 顧客からのフィードバックを反映したソフトウェアアップデートを予定
- 長期的にはXiと同様に機能拡張を継続予定
中国市場の動向
- 反汚職キャンペーンの影響など、事業環境は引き続き厳しい状況
- 医療機器業界全体で経済性を重視する傾向
- 国産ロボットシステムの台頭
- 厳しい環境下でもプロシージャの二桁成長を維持
- 最近発表された景気刺激策の影響は限定的と予想
イオン(Ion)システムの普及状況
- 小さな病変の診断や高い診断率を実現
- ステージ1Aでの早期発見により高い生存率につながる可能性
- CT誘導下針生検と同等以上の診断率を目指す
- 安全性プロファイルの向上
- 診断後の治療法選択はケースバイケース
バリアトリック手術とGLP-1薬の影響
- GLP-1薬の影響でバリアトリック手術市場が変化
- 腹腔鏡手術とロボット支援手術のシェア変化も進行中
- GLP-1薬の影響による市場縮小の底打ちはまだ見えていない
- 薬剤へのアクセス制限や新薬の登場などの要因もあり、今後の展開は不透明
SPシステムの展開
- 胸部手術の適応が米国で承認
- 初期はステープラーなしで早期採用者と協力
- SPステープラーの開発を進行中
- 結腸直腸の適応拡大に向けたIDE試験が進行中
- 米国での適応拡大により、SPプラットフォームの利用拡大を見込む
粗利益率の見通し
- 中期的に70%の粗利益率達成を目指す
- da Vinci 5、Ion、SPのコスト削減が必要
- 下半期および来年の減価償却費増加への対応が課題
- 部品コストや物流コストの削減が想定より早く進展
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