ブロック(ティッカー:$SQ)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.93 | $0.84 | 〇 |
売上高 | $6.16B (YoY +11.4%) | $6.3B | × |
業績ハイライト
売上高と利益
- 総利益は22.3億ドルで、前年同期比20%増
- Square事業の総利益は9.23億ドルで、前年同期比15%増
- Cash App事業の総利益は13億ドルで、前年同期比23%増
収益性
- 調整後EBITDAは7.59億ドルで、前年同期比約2倍
- 調整後営業利益は3.99億ドルで、前年同期比16倍
- 過去12ヶ月の調整後フリーキャッシュフローは14.3億ドルで、前年同期比2倍以上
通期見通し
- 2024年通期の総利益見通しを88.9億ドル以上(前年比18%増)に引き上げ
- 2024年通期の調整後営業利益見通しを14.4億ドル以上に引き上げ
その他
- 新たに30億ドルの自社株買いプログラムを発表
質疑応答ハイライト
組織構造の変更について
- 機能別組織構造への移行を発表
- 目的:
- より良い技術、デザイン、製品の開発
- AI技術などの新技術への迅速な対応
- 事業部門間のコラボレーション促進
- リスク軽減策:
- 報告構造のみの変更で、大多数の従業員には影響なし
- 目標や製品・プロジェクトの割り当ては変更なし
Square事業のGPV(総決済量)トレンド
- 第2四半期のGPVは前年同期比8%増、第1四半期の9%増から若干減速
- 下半期のGPV成長率は第2四半期と同程度で安定すると予想
- 成長率鈍化の要因:
- 消費者の裁量的支出の軟化
- 既存店舗の成長率鈍化
- 対策:
- パートナーシップの強化
- マーケティング支出の増加
- オンボーディングツールの簡素化
- 新製品の投入
新しい流通パートナーシップについて
- U.S. Foodsとのパートナーシップを締結
- これにより米国レストランの約40%をカバー
- パートナーシップ戦略:
- 垂直型(特定業界向け)
- 水平型(幅広い地域・業種向け)
- 第三者販売組織
- 国際展開:
- 銀行パートナーシップに注力
- 第三者販売の可能性を模索中
Cash Appの直接預金(Direct Deposit)戦略
- 現在、数百万人の定期的な給与直接預金利用者がいる
- 直接預金促進の3つの主要戦略:
- パッケージング: 直接預金の利点を明確化(オーバードラフト保護、高金利貯蓄など)
- マーケティング: P2P紹介やCash App Cardのブースト機能を活用
- 製品: 支出洞察機能の追加、ウェブ経験の改善、商取引機能の統合
オーダー移行プロジェクトについて
- 目的: 支払い中心のプラットフォームから販売中心のプラットフォームへの移行
- メリット:
- より柔軟で信頼性の高いプラットフォーム
- 競合他社との機能格差解消
- 開発速度の向上
- 新機能の例:
- 事前承認機能
- バータブ機能
- オンライン注文と店舗受け取りの分離処理
- 複数回支払いの処理
ビットコインマイニング事業について
- Core Scientificとの大型契約を発表
- 市場機会:
- 現在、Bitmainが独占的な供給者
- 顧客の主な懸念: 信頼性、カスタマイズ性、価格の透明性
- Block社の強み:
- 3ナノメートルのファブへのアクセス(Bitmainは6ナノメートル)
- オープンソースアプローチ
- 透明性の高い価格設定
- 将来の見通し: 市場シェアの過半数獲得を目指す
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