Sonos(ティッカー:$SONO)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.64 | $0.42 | 〇 |
売上高 | $612.87M (YoY -8.9%) | $589.1M | 〇 |
ガイダンス 2024通年売上高 | $1.65B ($1.6B~$1.7B) | $1.65B | 〇 |
業績ハイライト
Q1業績が期待を上回る
- 売上高は6億1,290万ドルで予想を上回った
- GAAP粗利益率は46.1%、前年同期比で370ベーシスポイント上昇
- 調整後EBITDAは1億1,500万ドル、EBITDAマージンは18.8%
- 自由キャッシュフローは2億6,900万ドルに改善
新製品発表と新カテゴリー参入を予定
- Q3に新製品を発表・出荷予定
- 新カテゴリー参入により、アドレッサブルマーケットが拡大する見込み
- 流通網の大幅な拡大を計画
- ブランドマーケティングと文化とのつながりを強化
2024会計年度の見通しを据え置き
- 売上高は16億〜17億ドルの見込み
- GAAP粗利益率は45%〜46%の見込み
- 調整後EBITDAは1億5,000万〜1億8,000万ドルの見込み
- フリーキャッシュフロー変換率の大幅な改善を予想
質疑応答ハイライト
シェア獲得とパートナーの発注状況について
- 2023年を通してプロモーションが多い中、Sonosのブランド力と製品力が際立った
- Era 300とEra 100がストリーミングオーディオカテゴリーの成長を牽引
- 厳しいサウンドバー市場でも、ArcとBeamが全ての市場でリーダーシップを発揮
- エコシステムの価値を消費者が認識し、フライホイール効果が働いている
- マーケティングと流通面の取り組みにより、今後も競争力を維持できると確信
- 現在のオーディオ市場シェアと浸透世帯数から判断すると、大きな成長機会がある
第1四半期の粗利益率が予想を上回った理由と通期の見通し
- 部品コストと物流コストが予想より改善したことが主因
- 為替のプラスの影響もあった
- 第1四半期の結果により、通期の粗利益率ガイダンスのリスクは低下
- 世界情勢は依然不安定だが、現時点では通期見通しに変更なし
- 下期に予定している新製品の粗利益率も見極めている
新規顧客の初回購入単価増加の要因について
- マルチルームやホームシアターをフルに楽しんでもらう提案を強化
- 適切な方法でSonosを始めてもらうことで、顧客満足度と生涯価値の向上を狙う
- DTC部門と販売パートナーと連携し、コンサート販売を推進
- 今後の新カテゴリー参入でも、エコシステムの価値を訴求していく方針
インストーラーチャネルと欧州の小売在庫の状況
- インストーラーチャネルでは、登録数が出荷数を上回る状況が改善
- 欧州小売の低迷は過剰在庫が原因ではなく、消費者心理の冷え込みが要因
業界需要回復に必要な要素と住宅市場の影響
- 住宅需要の回復は追い風になるが、TV販売台数の回復も重要
- 金利を含む消費者心理の改善も必要
- 一方、市場環境に関わらず、シェア獲得の機会は十分にある
- マーケティングや流通、新カテゴリー参入により、成長を実現できる
新CFO就任の狙いと組織への影響
- シスコやアップルでの経験を活かし、持続的な収益性ある成長を実現
- 家電業界に精通し、適切な投資と財務体質の構築を主導
- 将来に向けた賢明な投資判断により、持続的な成長を目指す
昨年のプロモーション環境の常態化と価格設定への影響
- 今年の商戦期も昨年並みのプロモーションが続く可能性はある
- 一方、高い製品力とブランド力があれば、適正価格でも顧客に価値を提供できる
- プレミアム価格帯での価値訴求を継続し、昨年と同様に適切に対応する
既存カテゴリーの需要回復の兆しと新カテゴリーの影響
- Era 300とEra 100で証明された既存カテゴリーでの差別化は今後も継続
- 既存カテゴリーでのシェア獲得に注力する一方、本来の成長力は現状より高い
- 製品投入や流通拡大、マーケティング強化により、現在の市場環境下でもシェア拡大を狙う
- 加えて、第3四半期に投入予定の新カテゴリーにも期待
コメント