スノーフレーク(ティッカー:$SNOW)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.14 | $0.17 | × |
売上高 | $828M (YoY +33%) | $786M | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $807.5M ($805M~$810M) | $786M | 〇 |
業績ハイライト
決算概要
- 2025年度第1四半期の製品収益は7億9000万ドル、前年同期比34%増
- 残りのパフォーマンス義務(RPO)は合計50億ドルで、前年同期比46%増
- 非GAAP調整後フリーキャッシュフローマージンは44%
AIへの取り組み
- 5月初旬、AIレイヤーのCortexが一般提供開始され、750以上の顧客が利用
- 自社言語モデルのArcticを3ヶ月以内に開発し、他の主要モデルを上回るパフォーマンス
- Snowparkコンテナサービスは下半期に一般提供開始予定で、パートナー企業が顧客向けソリューションを構築中
今後の戦略
- 製品イノベーションの加速とAIの活用
- ゴー・ツー・マーケットチームとの連携強化と営業効率化
- 顧客との対話を通じた顧客価値の向上
質疑応答ハイライト
クエリ量の加速とクエリあたりのコストについて
- 新規顧客の獲得と既存顧客の利用拡大の両方から成長
- AI、データエンジニアリングなど、様々なワークロードの増加が成長に貢献
- クレジットの成長とクエリあたりのコストの関係は単純ではなく、幅広いワークロードの成長を重視
AIへの取り組みと投資について
- Arcticの開発は短期間で少ないGPUコンピュートで実現。専門家アーキテクチャや事前実験が効率化に貢献
- 企業のニーズに特化したAIモデル開発に注力し、大規模な投資は不要
- TruEra買収により約35人のAI専門家を獲得。AIへの投資は収益機会の拡大につながると考えている
四半期の売上と繰延収益について
- 第1四半期のRPOは前年同期比46%増。大口契約の影響が大きい
- 第1四半期に1億ドル規模の契約を獲得。第2四半期にも同規模の契約獲得の可能性あり
- 繰延収益の減少は第4四半期が請求の大きな時期であるためで、RPOの伸びは好調
4月の利用動向と第2四半期以降のガイダンスについて
- 2月と3月は好調だったが、4月はやや落ち着いた。欧州などの休暇シーズンの影響
- 第2四半期のガイダンスは、現時点で見られる顧客の利用動向に基づいている
段階的ストレージ価格設定の収益への影響について
- 年間コミットメント額に応じて段階的にストレージ価格を値引く仕組みを導入
- 第1四半期では600万~800万ドルの純粋なマージンへの影響があった
- ストレージ収益比率は11%で変化なし。顧客の契約更新に伴い影響は継続する見込み
CEOとしての優先事項について
- 製品イノベーションのスピードアップ。CortexやArcticなどのAI関連製品の早期リリース
- ゴー・ツー・マーケットチームと連携し、製品を市場投入。顧客への価値訴求
- 顧客との対話を通じて、製品改善とニーズ把握
データレイクとSnowflakeの関係について(Icebergの役割)
- 多くの顧客はデータレイクに大量のデータを保有。Snowflakeにコピーや取り込みは現実的でない
- Icebergを通じ、データレイク上のデータをSnowflakeで分析可能に
- MicrosoftとIcebergを活用し、Azureのデータを利用可能にする取り組みを発表
大型契約獲得の背景について
- 既存の大手顧客との契約。依然としてコアなデータウェアハウジングが中心
- AIへの関心は高いが、顧客のビジネスの中核としてSnowflakeが機能していることが大型契約の主因
Cortexの利用シナリオについて
- 非構造化テキストデータの分析。感情分析や類似サポート案件の検出など
- 言語モデルを活用し、過去事例から新規の顧客問い合わせへの回答を自動生成
- 言語変換機能。要約、JSONからのデータ抽出、画像からの情報抽出など
- セマンティックな情報を与えることで、ビジネスユーザーがSnowflakeのデータと対話可能に
第1四半期の消費動向について
- 中小規模の顧客からの伸びが予想以上だった。業界は幅広い
- テクノロジーとヘルスケア分野の成長が他の業界を上回る
- 全体としてコアビジネスの力強さが牽引
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