エルフビューティー(ティッカー:$ELF)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.53 | $0.33 | 〇 |
売上高 | $321M (YoY +71.3%) | $292M | 〇 |
ガイダンス 2025通年EPS | $3.225 ($3.20~$3.25) | $3.56 | × |
ガイダンス 2025通年売上高 | $1.24B ($1.23B~$1.25B) | $1.27B | × |
業績ハイライト
2024年第4四半期および通期の業績ハイライト
- 純売上高は前年同期比71%増、売上総利益率は約180ベーシスポイント改善、調整後EBITDAは93%増
- 2024年通期の純売上高は77%増、売上総利益率は約330ベーシスポイント改善、調整後EBITDAは101%増、シェアは305ベーシスポイント増加
- 21四半期連続で純売上高とシェアが増加し、高成長企業の一つに
主な成長ドライバー
- イノベーションによる新製品の成功 (例: Power Grip Primerの売上が二桁増)
- スキンケアでのシェア拡大の余地が大きい (化粧品の10.5%シェアに対し、スキンケアは2%未満)
- マーケティングの強化により、Z世代、ミレニアル世代、アルファ世代でブランド認知度を向上
2025年度の展望と戦略
- カラーコスメ、スキンケア、海外での成長余地を活用
- カラーコスメのシェアを今後数年で再び2倍にする機会あり
- e.l.f. SKINとNaturiumでスキンケアの成長を加速
- 主要な国際市場で成長を継続し、ロンドンに欧州初のオフィスを開設
質疑応答ハイライト
トップラインガイダンスに関して
- 2024年度のガイダンスは、前年の77%成長に続き、20-22%の純売上高成長を見込んでおり、力強い見通し
- 第1四半期は通期ガイダンスの20-22%を上回る見通し。Nielsenデータは20%台の成長が続くと予想
- Naturiumは上期は前年同期比でプラスに寄与する見込み
- ガイダンス策定のアプローチは一貫しており、四半期ごとに見直す方針
カテゴリー見通しとシェア
- カラーコスメティクスカテゴリーについては引き続き強気。マスカラーの2年間の累積では依然としてプラス成長
- パンデミックや物流の混乱などに関わらず、過去21四半期は一貫して純売上高とシェアを伸ばしてきた実績
- 主要な小売業者との取り組みも好調。ターゲットでは前年比70%増、アルタでは80%増
- シェア獲得についても引き続き自信あり。今後数年でカラーコスメティクスのシェアを再び2倍に、スキンケアでは大きな成長機会が見込まれる
棚卸スペースの拡大と新規展開
- ウォルマートでは2024年夏に追加の棚卸スペースを獲得予定。海外ではSuperdrug、ブーツ、メキシコのセフォラでも拡大
- ナチュリアムは2024年夏にアルタ・ビューティーに初めて導入予定
- 将来の棚卸スペース獲得は現在のガイダンスには含まれておらず、上振れ要因となり得る
- アルタ・ビューティーでのナチュリアムの展開については、フルアソートメントを全店で導入予定
- マーケティング投資の配分については、売上高に対する比率で各ブランドに配分。ナチュリアムはe.l.f.と同程度の比率
マージンと在庫状況
- 海外事業の拡大に伴い、長期的にはマージン改善の機会あり。米国の関税の影響を受けない
- TikTokなどのソーシャルメディア環境の変化には機敏に対応。他のプラットフォームでの強みを活かせる
- 価格決定は主にイノベーションとミックスによる。値上げは将来の選択肢の一つとして残しておく方針
- 在庫状況は需要増加に対応できるレベルで問題なし。さらなる上振れにも対応可能
- ホーリーグレイル戦略については、コミュニティからの要望を踏まえて機動的に対応。カラーコスメティクスとスキンケア両方で豊富なパイプライン
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