パロアルトネットワークス(ティッカー:$PANW)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.51 | $1.41 | 〇 |
売上高 | $2.2B (YoY +12.8%) | $2.16B | 〇 |
ガイダンス 2025Q1EPS | $1.48 ($1.47~$1.49) | $1.42 | 〇 |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $2.115B ($2.10B~$2.13B) | $2.10B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $6.245 ($6.18~$6.31) | $6.19 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $9.125B ($9.10B~$9.15B) | $9.11B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- NGS (Next-Generation Security) ARRが47%成長
- 収益は15%成長し19.8億ドル
- 請求額は3%成長
- 営業利益率は前年同期比200ベーシスポイント改善
- EPSは20%増の1.32ドル
地域別実績
- 米州: 15%成長
- EMEA: 20%成長
- JAPAC: 8%成長
製品・サービス実績
- プロダクト収益: 1%成長
- サービス収益: 20%成長
- サブスクリプション収益: 25%成長
- サポート収益: 11%成長
その他のハイライト
- プラットフォーム化戦略の初期成功:Q3で約65件の新規プラットフォーム化案件を獲得
- IBMとの戦略的パートナーシップを発表:QRadarのSaaS資産と顧客リストを5億ドルで取得予定
- AIセキュリティ製品群を発表:AI Accessなど3つの新製品を7月から一般提供予定
質疑応答ハイライト
プラットフォーム化の取り組みの期間
- プラットフォーム化は継続的な戦略
- 財務指標への影響は、来年度第2四半期末までは続く見込み
- その後は通常のビジネスサイクルに組み込まれていく
チャネル戦略の変化
- 従来のVARチャネルとGSI(グローバルシステムインテグレーター)は共存
- プラットフォーム化案件ではGSIの役割が重要に
- アクセンチュアやIBMとの提携強化
- ハードウェアビジネスでは従来のチャネルも重要
連邦政府向けビジネスの状況
- ThunderDomeプロジェクトが活性化
- VPN脆弱性対応で一部契約が実行された
- 全体的な期待値は変わらず、各ミッションごとに段階的に進展する見込み
ビリングの回復見通し
- ビリングは人為的な指標であり、コストオブマネーの変化で質が変わった
- 暗黙の予約(implied bookings)やRPOがより質の高い指標
- 両指標とも今四半期は上昇傾向
億NGS目標の達成方法
- 既存顧客の年間5%成長を想定
- プラットフォーム化により、更新時により多くの機能を提供可能に
- 四半期ごとの季節性は従来のNGS ARR成長と同様のパターン
SSE(Secure Service Edge)市場の見通し
- ハイブリッド環境が長期的に続く
- ハードウェア、ソフトウェア、SASEの組み合わせが必要
- SASEは50%成長を継続、全体のプラットフォーム成長が重要
プラットフォーム化の収益性への影響
- 販売・マーケティングコストの集中により、収益に対する比率が低下
- 既存顧客へのアップセルがより容易に
- 長期的には高い収益性を目指せる可能性
IBM取引の戦略的意義
- QRadarの顧客をXSIAMに移行する機会
- オンプレミス顧客も含めた大きな潜在市場
- IBMの1000人のセキュリティ営業部隊へのアクセス
- SIM/SOARカテゴリーでの地位確立を加速
AI機能の顧客ニーズと収益化
- コパイロットは主に生産性向上ツールとして無償提供、一部は高度なテレメトリモジュールの購入が必要
- 生産性向上、付加価値サービス、基本機能のアップグレードの3方向で収益化
- ファイアウォールの高度なサービスは20%から30%に価格引き上げ
- AI AccessやAI Firewallは追加サブスクリプションとして提供
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