イオンQ(ティッカー:$IONQ)の2025年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | -$0.17 | -$0.20 | 〇 |
| 売上高 | $39.87M (YoY +221.5%) | $26.99M | 〇 |
| ガイダンス 通年売上高 | $108M ($106M~$110M) | $91.23M | 〇 |
業績ハイライト
売上実績と成長率
| 項目 | Q3 2025実績 | 前年同期比 | ガイダンスとの差 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | $39.9M | +222% | ガイダンス上限比 +37% |
| 調整後EBITDA | ▲$48.9M | – | – |
| GAAP EPS | ▲$3.58 | – | – |
| 調整後EPS | ▲$0.17 | – | 非経常要因を除いた実績 |
✅ ポジティブポイント
- 会社史上最大のガイダンス超過(上限比+37%)
- 売上成長率 +222% と驚異的な伸び
- 米国外売上比率が30%に拡大(前年はほぼ100%が米国)
📉 ネガティブポイント
- GAAPベースでの大幅赤字(EPS ▲$3.58)
- 調整後EBITDAも▲$48.9Mと赤字幅継続
- R&D支出の急増(前年同期比でほぼ倍増)
業績見通し(FY2025)
| 項目 | 新ガイダンス | 前回ガイダンス | コメント |
|---|---|---|---|
| 通期売上 | $106M~$110M | (旧ガイダンス未記載) | Q4がQ3を上回ると明言 |
| 調整後EBITDA | ▲$206M~▲$216M | 前回と同水準 | 投資継続の姿勢明確 |
経営陣のコメント(抜粋)
Niccolo de Masi(CEO)
- 「222%の売上成長は、当社の商業的トラクションの明確な証」
- 「我々はQuantumの真のリーダーであり、競合のほとんどは“量子”と名乗るだけのブランド戦略に過ぎない」
- 「Tempoシステムは、競合の商用スーパーコンダクティングシステムと比較して3.6京(36 quadrillion)倍の計算空間を持つ」
- 「2028年までに1,600ロジカルキュービット、2030年に80,000ロジカルキュービットを目指す」
Inder Singh(CFO兼COO)
- 「第3四半期は、量子プラットフォーム戦略の成果が現れた象徴的な四半期」
- 「全世界の主要顧客とのソリューション提案が可能になり、契約単価が3桁百万ドル(100M超)規模の案件にも進出中」
- 「米国70%、海外30%の売上構成は、グローバル戦略の前進を意味する」
技術進展とM&A
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 新製品「Tempo」 | AQ64達成。Forteの2.6億倍の計算空間 |
| 世界記録達成 | 2キュービットゲートの忠実度 99.99%(”Four 9s”) |
| Oxford Ionics買収 | 電子キュービット制御(EQC)を活用した256量子ビットチップを2026年に投入予定 |
| Vector Atomic買収 | 高精度量子センサーと原子時計で国家防衛領域にも進出 |
| 衛星開発計画 | 自社の衛星に量子技術搭載予定、既に量子ジャイロスコープが地球周回中 |
| 資金調達 | 追加で$2B調達($93/株)、現金残高 $3.5B、無借金経営 |
質疑応答ハイライト
Q1: 売上の中で、量子コンピューティング vs その他ソリューションの内訳は?
Q(Quinn Bolton, Needham)
売上の37%超過分は、量子コンピューティングとネットワーク・セキュリティ等の割合は?
A(Inder Singh)
- プラットフォーム戦略が功を奏し、**ソリューション営業(統合提案)**が大きく寄与
- 「単なる製品売り」から、「セキュリティ+ネットワーク+センシング」の包括的価値提案へ移行
- 量子コンピューティング自体の成長も継続中で、既に第5世代、来年には第6世代へ移行予定
Q2: DARPAのQuantum Benchmarking Initiative(QBI)の進捗
Q(Quinn Bolton)
QBIプログラムのStage Bの進捗は?
A(Dean Kassmann)
- QBIおよびOger両チームとも、DARPAから非常にポジティブなフィードバック
- 発表はまだだが、技術面では自信あり
Q3: 政府と民間のアプリケーション動向は?
Q(Craig Ellis, B. Riley)
どの分野が成長著しいか?政府や民間での主な応用例は?
A(Niccolo)
- サイバーセキュリティ、GPS代替、電力網最適化、物流、航空宇宙など
- 「Golden Dome」プロジェクトは国家レベルの量子防衛インフラ整備
- 商業顧客でもデータ保護や知財管理の観点でニーズ高騰
Q4: 大型契約の時期と規模について
Q(Craig Ellis)
$100M超の案件があるとのことだが、時期はいつ頃?
A(Inder Singh)
- 今後数年での実行を想定。2025年中の反映は保証せず。
- 複数の「3桁百万ドル規模」の大型案件に進出中
- 今後の決算で開示予定(2026年ガイダンスで詳細化か)
Q5: Oxford Ionicsの統合と第6世代マシンへの影響
Q(Troy Jensen)
Oxford Ionics統合は第6世代量子マシン(256キュービット)に反映される?
A(Chris Ballance)
- はい。**電子キュービット制御(EQC)**で256 qubit機を2026年に投入
- すでに4 9s 忠実度は実証済み
Q6: 政府の資金停止(シャットダウン)の影響は?
Q(Tyler Anderson)
米政府の予算問題は契約に影響したか?
A(Niccolo, Jordan)
- 影響なし。既存契約は全て進行・支払中
- 国家安全保障・宇宙インフラへの優先順位は変わらず
Q7: 「Helios」など競合の技術進展への見解
Q(David Williams)
QuantinuumのHeliosに関して、どう見ているか?
A(Chris Ballance)
- 当社の物理キュービットの性能は、他社の論理キュービットを凌駕
- スケーラビリティ・量産性・堅牢性で大きく優位
- 半導体業界の既存製造ライン(成熟ノード)を活用できるのは当社のみ

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