ZoomInfo Technologies(ティッカー:$ZI)の2023年第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.26 (YoY +0.0%) | $0.25 | 〇 |
売上高 | $316.4M (YoY +4.9%) | $310.6M | 〇 |
ガイダンス 2024Q1EPS | $0.235 ($0.23~$0.24) | $0.24 | × |
ガイダンス 2024Q1売上高 | $308.5M ($307M~$310M) | $308.9M | × |
ガイダンス 2024通年EPS | $1.00 ($0.99~$1.01) | $1.00 | 〇 |
ガイダンス 2024通年売上高 | $1.27B ($1.26B~$1.28B) | $1.28B | × |
業績ハイライト
Q4業績がガイダンスを上回る
- Q4の売上高は3億1600万ドル、調整後営業利益は1億2600万ドル(マージン40%)でガイダンスを上回った
- 通期の売上高は12億4000万ドル、調整後営業利益は5億ドル近くで、そのうち93%をフリーキャッシュフローに変換
- Q4に約1000万株(1億5300万ドル)の自社株買いを実施
データ品質への投資が顧客満足度向上につながる
- データの正確性とカバレッジに投資した結果、顧客がコンタクト情報を検索した際のマッチ率が70%から90%に向上
- その結果、Net Promoter Scoreが前年比23%増加し、データ資産に起因するスコアは50%以上増加
- Q3とQ4は過去最高の顧客奪回数(550社以上)を記録
CoPilot(生成AI搭載の新製品)の発表
- セールス担当者の生産性を高める生成AIを搭載した新製品CoPilotを発表
- 最適なアカウントの特定、適切なタイミングでのリーチアウト、パーソナライズされたメッセージの作成などを支援
- 数百の顧客と数万人のユーザーに展開済みで、年央に一般提供予定
- 全ての顧客に対する移行とマネタイズの機会になると期待
2024年度のガイダンス
- 売上高:12億6000万ドル~12億8000万ドル(前年比2~3%増)
- 調整後営業利益:4億9200万ドル~5億200万ドル(マージン39%超)
- 1株当たり非GAAPベースの純利益:0.99ドル~1.01ドル
- フリーキャッシュフロー:4億4500万ドル~4億6500万ドル
質疑応答ハイライト
レイオフの影響について
- 現在のレイオフの規模は1年前に比べて大幅に縮小しており、より戦略的になっている
- 1年前のレイオフはパニックに駆られていたが、現在は営業担当者など企業の成長を牽引する人材を保護するようになっている
CoPilotの価格設定と導入見通しについて
- 現在、様々な価格モデルをテストしている段階
- 長期的には全ての顧客がAI対応プラットフォームに移行すると予想
- 下期に顧客の移行を開始し、マネタイズを図る
- SMB向けとエンタープライズ向けの両方で良好な手応えがある
- 過去にもプラットフォーム移行を成功させた実績があり、ノウハウがある
顧客奪回の状況と価格への影響について
- 安価な競合サービスに乗り換えた顧客が、品質の低さを理由にZoomInfoに戻るケースが多数発生
- 顧客によっては、機能の充実さを評価して以前より高い金額で契約するケースもある
- 一方、コスト削減を理由に減額して戻ってくる顧客もいる
- 競合サービスでの経験の質によって、戻ってきた際の契約金額は顧客ごとに異なる
エンタープライズ事業の進捗について
- エンタープライズ向け事業に注力した結果、エンタープライズ顧客数が過去最高を更新
- 営業体制をエンタープライズ専任に再編したことが奏功
- データ品質や正確性、プライバシー対策などの面でエンタープライズ向けの製品市場適合性が高い
- エンタープライズ事業はほぼ競合がおらず、成長の余地が大きい
フリーキャッシュフローの見通しについて
- 設備投資の増加が一時的にキャッシュフローを圧迫する見通し
- 来年まで影響が続くが、その後は減少に転じる見込み
- 顧客の前払いが増えれば調整後営業利益に対するキャッシュフロー変換率が改善する
- 回収率の向上と貸倒損失の削減にも注力
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