オン(ティッカー:$ONON)の2025年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | CHF 0.43 | CHF 0.28 | 〇 |
| 売上高 | CHF 794.4M (YoY +24.9%) | CHF 763.84M | 〇 |
業績ハイライト
売上・成長率
| 項目 | 金額(CHF) | 前年同期比(報告ベース) | 前年同期比(為替一定) |
|---|---|---|---|
| 売上高(全体) | 794.4百万 | +24.9% | +34.5% |
| DTCチャネル売上 | 314.7百万 | +27.6% | +37.5% |
| 卸売チャネル売上 | 479.6百万 | +23.3% | +32.5% |
| 米州地域売上 | 436.2百万 | +10.3% | +21.0% |
| EMEA地域売上 | 213.3百万 | +28.6% | +33.0% |
| APAC地域売上 | 144.9百万 | +94.2% | +109.2% |
✅ ポジティブポイント
- 為替調整後で全体成長率が+34.5%と非常に力強い。
- APACは4四半期連続で三桁成長、地域全体で急成長。
- 欧州はイギリス、フランス、イタリア、DACH地域で満遍ない成長を実現。
- 米国では価格改定後も需要は堅調で、価格競争力とプレミアム戦略の有効性を証明。
利益・マージン
| 指標 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 粗利益率 | 65.7% | +510bps |
| 調整後EBITDA | 179.9百万CHF | +約50% |
| 調整後EBITDAマージン | 22.6% | +370bps |
| SG&A(株式報酬除く) | 売上比47.1% | +1.1pt |
| 営業キャッシュフロー | 157.3百万CHF | – |
| キャッシュ残高 | 961.8百万CHF | – |
⚠️ 留意点(粗利率)
- 粗利益率の上振れの一部は一時要因(下記)。
- 約200bps:上期の過剰引当の戻入(輸送費・仕入コスト削減分)
- 約100bps:ドル安による為替メリット
- 一時的な価格改定と関税影響の時期ズレ
それでも構造的な粗利益率改善が継続している点が極めて重要。
プロダクト別成長
| カテゴリー | 売上(CHF) | 前年比(報告ベース) | 前年比(為替一定) |
|---|---|---|---|
| フットウェア | 731.3百万 | +21.1% | +30.4% |
| アパレル | 50.1百万 | +86.9% | +100.2% |
✅ ポジティブポイント
- アパレルは過去最高の1,000,000点超を販売。初の8%構成比到達。
- パフォーマンス系とライフスタイル系両方で強い牽引。
- 新作Cloudsurfer Maxは発売初月で主要ラン専門店でTOP5入り。
- ライトスプレー(LightSpray)搭載の新製品群がアスリートによる競技実績で高評価。
店舗展開・DTC戦略
- Ginza(東京)、Zurich(チューリッヒ)、Bangkok(バンコク)、Palo Alto、Seoul、Riyadhなどで新規直営店をオープン。
- Ginza店は月次売上で世界全体の旗艦店中トップ。
- DTCと小売連携によるオムニチャネルのLTV最大化を推進。
2025年通期ガイダンス(上方修正)
| 指標 | 改訂後 | 従来ガイダンス |
|---|---|---|
| 売上成長率(為替一定) | +34% | +31%以上 |
| 売上高(報告ベース) | 約2.98十億CHF | – |
| 粗利益率 | 約62.5% | 60.5%~61% |
| 調整後EBITDAマージン | 18%以上 | 17.0~17.5% |
長期見通し(2026年まで)
- 2023–2026年の3年間CAGR目標:26% → 最低30%に引き上げ
- 2026年の為替一定成長率見込み:最低+23%
- 2026年の粗利益率目標も関税影響込みでも上回る見通し
質疑応答ハイライト
アパレル事業の地域別進捗とチャネル構成(Paul Lejuez氏)
Q:アパレルの地域別・DTC/卸別構成と拡大可能性は?
A:
- アパレル比率は全体の8%。DTC主導で拡大、卸は百貨店やショップインショップで展開。
- パフォーマンス(ラン、トレーニング、テニス)中心に拡大中。
- アパレルは「靴の補完」ではなく独立した事業単位として開発、採算性も高い。
売上・在庫・粗利のバランス戦略(Jay Sole氏)
Q:急成長・高粗利・健全な在庫の維持はどう両立?
A:
- プレミアム戦略による価格決定力とフルプライス販売を徹底。
- DTC強化とオペレーション最適化で構造的な粗利益率改善を実現。
- 在庫管理も徹底しており、プレミアム性の維持に寄与。
2026年の見通しと構成要素(Alexandra Straton氏)
Q:23%成長見通しの根拠と構成は?
A:
- 世界中でブランド認知とリーチが未開拓(75%が未認知)。
- プロダクト革新、直営店拡大、卸先の洗練化により地域横断で成長可。
- 米州、欧州、アジアすべてでダブルディジット成長を想定。
Q4粗利率見通しと一時要因の整理(Krista Zuber氏)
Q:Q3の粗利率の一時要因とQ4への影響は?
A:
- 約200bpsの戻入(引当金見直し)、約100bps為替効果。
- Q4でも成長は継続。ただし慎重な見通し。
- 構造的な粗利率の高さは継続見込みで、関税も吸収可能。
米国の成長トレンドとコントロール戦略(Samuel Poser氏)
Q:米国での成長コントロールは粗利にどう影響?
A:
- 卸拡大は慎重。非効率なチャネルは採用しない。
- 価格改定後も需要は堅調で、顧客は価格感応度が低い。
- フルプライス販売を維持し、ブランド価値を重視。
APACの成長要因とQ4見通し(Wendy Liu氏)
Q:APACの成長は新店or既存店?Q4見通しは保守的?
A:
- 日本は既存チャネル強化、他APAC(中国含む)は同店成長が主因。
- Q4も堅調な滑り出し。中国のシングルデーで流入+250%、全品フルプライス。
- 米国でも昨年並みかそれ以上の成長期待。
EBITDAマージンの中期展望(Aubrey Tianello氏)
Q:2026目標を前倒し達成しそうだが、中期的には?
A:
- ブランド・技術・チーム・AIなどに再投資継続。
- 高粗利益・効率的な物流構造により、2026以降も利益拡大可能。
若年層ターゲット戦略(Rakesh Patel氏)
Q:若年層定義と拡大戦略は?
A:
- 過去はやや高年齢層中心だったが、Z世代での人気が急拡大。
- ZalandoやBurna Boyとのコラボで若年層開拓。
- キッズライン(子供用/ティーン用)も強く、親世代からの派生購買も発生中。

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