オクロ(ティッカー:$OKLO)の2025年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | -$0.18 | -$0.11 | × |
| 売上高 | – | – | – |
業績ハイライト
売上・利益状況
| 項目 | 第3四半期(2025年9月30日終了) | 補足 |
|---|---|---|
| 営業損失 | ▲36.3 百万ドル(うち株式報酬費用9.1 百万ドル) oklo.com+3GuruFocus+3ビジネスワイヤ+3 | 非現金費用を含む。 |
| 税引前損失 | ▲29.2 百万ドル(営業損失を利息収入7.1 百万ドルで調整) GuruFocus+1 | 利息収入が利益を一部相殺。 |
| 現金・現金同等物+有価証券 | 約 12億ドル(1.2 億ドル) GuruFocus+1 | 資金基盤は厚め。 |
| 年初来キャッシュ使用額(営業活動) | 調整後で 48.7 百万ドル GuruFocus | 年間見通しに沿った進捗。 |
| 年間ガイダンス(営業活動によるキャッシュ使用) | 65〜80 百万ドルを維持 GuruFocus+1 | 現時点では変化なし。 |
成長ドライバー・戦略的進展
- 米国連邦政府・政策の追い風:U.S. Department of Energy(DOE)の「Reactor Pilot Program(RPP)」に、同社が3件選定されたことを発表。 oklo.com+1
- 規制許認可の進展:Nuclear Regulatory Commission(NRC)向け設計報告(Topical Report)を提出、15日で受理。通常の約半分。 oklo.com+1
- 建設開始:初号機地(Idaho National Laboratory敷地)で掘削および準備作業を開始。長期展開の本格化。 oklo.com
- 燃料・リサイクル戦略:テネシー州で燃料リサイクル・製造施設に最大16.8億ドル投資予定。HALEU(高アッセイ低濃縮ウラン)・プルトニウム・リサイクル燃料など多角化。 oklo.com+1
- 顧客パイプライン:データセンター、ユーティリティ、防衛用途を見据えた商談進展。「14GW相当」の受注候補規模を言及。 GuruFocus+1
ポジティブ要因
- ✅ 資金基盤が強く、12億ドルの現金・有価証券保有。
- ✅ 政府主導の支援メカニズム(RPP、燃料ライン・パイロット)を活用できるポジション。
- ✅ 燃料サプライチェーン(HALEU、プルトニウム、リサイクル)を意図的に構築中で、競合との差別化要素。
ネガティブ要因・リスク
- ❌ 現時点で商用運転開始しておらず、売上はゼロ。損失を計上。
- ❌ 燃料コスト・供給環境が依然不透明。HALEUのコスト上昇、供給制約など。 oklo.com
- ❌ 規制・建設・納期リスクが依然として高い。特に初号機の「予定通り」の引き渡しが鍵。
業績見通し(ガイダンス)
- 年間営業活動によるキャッシュ使用額:65〜80百万ドル。進捗は現在48.7百万ドル。
- 商用運転開始タイミング:初号機を 2027年〜2028年でターゲット。変更なし。 GuruFocus
質疑応答ハイライト
Q1:DOE認可経路に関して
質問:Idaho National Laboratory(INL)での建設がDOE認可経路に移ったが、NRCへの結合ライセンス(COLA)は不要になるのか?政府閉鎖の影響は?
回答(CEO ジェイコブ デウィッテ):
- はい、COLAは不要となり、DOE認可過程に移行。従来の「NRCのみ→許認可→建設開始」という流れから、建設と許認可を並行処理できる枠組みに。
- NRCによる最終的な商用運転許可へ移行するが、初期建設・運転はDOE枠内で進める。
- この新モデルにより、規制リスク・スケジュールリスクを“かなり軽減”可能。
Q2:受注パイプラインから確定契約(PPA)への転換
質問:14 GWのパイプラインという話が以前あったが、2026〜2027年に向けてPPAを本格的に締結していくのか?
回答:
- 受注候補(主にデータセンター・ハイパースケーラー)との商談が進展中。PPAや前払型電力契約(プレペイメント)など、多様な構造を検討中。
- 「急いでPPAを結ぶ」よりも「適切な構造を設計しつつ契約を成熟させる」アプローチを採用。
- 将来的には、政府施設・AIデータセンター用途で、DOE認可+施設ホスティング型なども視野。
Q3:INLプラントの運転開始時期と今後のマイルストーン
質問:運転開始時期は「2027〜2028年」のままか?DOE認可移行で加速するのか?次の重要マイルストーンは?
回答:
- 目標時期は引き続き「2027〜2028年」。現在の変化はスケジュールの「余白」が増えたことであり、正式な前倒しとは言っていない。
- 次のマイルストーン:10月27日からの地盤掘削開始、11月中旬の制御爆破、早期2026年に全面掘削完了。
- 燃料調達・供給鎖確保も重要指標。特に長期部材調達、燃料製造施設の動きが注目。
Q4:20トンのプルトニウムが約180トンのAurora燃料になるという話の背景は?リサイクル施設への影響は?
質問:変換数の根拠と、リサイクル施設(燃料センター)との関係、NRC許認可の必要性は?
回答:
- プルトニウム混合燃料は、当社高速炉設計で「11%程度のプルトニウム=約19%HALEU相当」とする換算を用いており、これが約 20 トンから約 180 トン相当の燃料換算の根拠。
- この燃料は当社高速炉に適合しており、リサイクル燃料施設(テネシー州燃料センター)もその一環。
- 規制面ではプルトニウム燃料には別プロセスが必要だが、DOE+NRCで経験実績あり、当社も準備済み。
Q5:“Pluto”試験炉の位置づけと差異、将来展開
質問:この試験炉はAuroraと比べてどう違う?将来のテンプレートになるのか?主な取得学びは?
回答:
- “Pluto”は試験用・燃料評価用の高速中性子炉。電力生産が主目的ではなく、材料・燃料試験・パイロット用途。
- プルトニウム燃料を使用、比較的小規模。Auroraは商用電力供給を想定。
- 試験炉で得られるデータ(燃料挙動・材料耐久性・高速中性子照射影響など)は、以降の商用炉・燃料設計に反映される。
Q6:長期部材の“前払”や長納期部品への資本要求は?
質問:長納期部品を確保するために前払いや資本がどれくらい必要か?
回答(CFO ビールミア):
- 現時点で前払額は「部品価格の10%程度」が想定。大きな金額ではないが、供給の確保には必要。
- 今回の資金調達(540 百万ドル)により、資本制約を抑えつつ、前払いや部材契約を柔軟に進められる。
Q7:燃料製造施設(INL等)について、稼働予定日は?経済性(収益化)は?NRC許認可は?
質問:燃料ライン・パイロット施設のオンライン予定と、収益化時期および許認可状況は?
回答:
- 燃料製造施設はDOE燃料ライン・パイロットプログラムに選定。具体的なオンライン日程は未開示。遅くとも次数年内。
- 収益化については、初期段階では数百万ドル規模(来年上半期にラボ規模で収益化)を想定。商用大規模展開はその後。
- 許認可はDOE枠組みで進めながら、将来的にはNRC商用ライセンスへ移行する可能性。
Q8:75 MW規模のINLプラント燃料確保は?プルトニウム混合燃料使用のNRC的影響は?
質問:75 MW(想定定格)を最大稼働させるための燃料確保見込みは?プルトニウム燃料使用によるNRC/拡散(非拡散)リスクは?
回答(CEO):
- 燃料確保に関して、HALEU・プルトニウム・リサイクル燃料の複数パスを確保済みで、早期に全力稼働に近づける自信あり。
- プルトニウム燃料使用については、既存の非拡散・管理枠組みに準拠。むしろ「プルトニウムを燃やす」ことで拡散リスクを低減する技術的価値あり。NRC・DOEとの協調で対応可能。

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