メルカドリブレ(ティッカー:$MELI)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $6.78 | $5.84 | 〇 |
売上高 | $4.33B (YoY +36%) | $3.86B | 〇 |
業績ハイライト
業績ハイライト
- ブラジルとメキシコが好調で、GMV成長率は約30%
- ブラジルとメキシコの広告事業が順調に成長し、GMV比で高い水準を維持
- ブラジルとメキシコのMercado Pagoが堅調。加盟店獲得事業が加速
- クレジットポートフォリオが前年比で大幅に拡大し、44億ドルを超える
- Mercado Pagoクレジットカードが1.5百万枚発行され、取扱高は19億ドルに
財務ハイライト
- 連結売上高は、ブラジルとメキシコの好調により高成長
- 営業利益はブラジルとメキシコが牽引し、大幅な増益
- 純利益は、アルゼンチンのFX損失減少もあり、営業利益以上の高い伸び
- アルゼンチンのマクロ経済の弱さと通貨安の影響をブラジルとメキシコがカバー
25周年を迎えて
- 南米のコマースとフィンテックのリーディングカンパニーに成長
- 南米の電子商取引と金融サービスには大きな成長の余地
- データ活用により広告事業やクレジットビジネスで差別化を図る
- スケールメリットとテック企業のコスト構造で高い収益性を実現
- 今後25年も成長への自信と楽観的な見通し
質疑応答ハイライト
アルゼンチンでの業績について
- アルゼンチンの通貨切り下げによりビジネス規模が縮小。高マージンだったため影響は大きい
- マクロ経済の悪化により消費にも影響。マーケットプレイスモデルのため影響は限定的
- 物流コストにインフレ圧力
- フィンテック事業は好調。ブランド力は依然強く、ユーザー数は増加
- 為替レートが安定化したことで、FX損失は大幅に減少
- EBITへの影響は大きいが、純利益レベルでは影響は限定的
Melienviosの会計処理変更について
- Melienviosの会計処理をエージェントからプリンシパルに変更
- 過去数年で自社物流ネットワークの構築を進め、国営郵便局やキャリアからの切り替えはほぼ完了
- リスク負担も実質的にはすでに行っており、今回の変更で契約上も整合性が取れた
- 事業運営面での変更はなく、リスクプロファイルも変わらない。会計上の調整
クレジットビジネスについて
- 90日以上の延滞率は改善したが、初期延滞率は上昇
- リスクの高いセグメントへのシフトが影響。与信モデルの精度向上により、リスクに見合った価格設定が可能に
- 月末が休日になったことで回収が鈍化した影響もあり
- 金利低下は、クレジットカードのウェイト上昇とオリジネーション加速に伴う引当金増加が主因
- 短期ローンが中心のため金利変動への対応は早い。スプレッドが大きいため影響は限定的
オリジネーションの状況について
- ブラジルでのオリジネーション加速が牽引
- アルゼンチンは慎重姿勢を維持。ドルベースの伸びは大幅に鈍化
- メキシコは前年比で増加も、前四半期並みの水準
Meli Delivery Dayについて
- 出荷の5%超がMeli Delivery Dayを利用
- Melimizeの無料配送特典利用などで普及が進む
- 複数商品の同梱や配送ルートの集約によるコスト削減効果
- 更なる普及による規模の経済の余地は大きい
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