JBハント・トランスポート・サービス(ティッカー:$SCHW)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.32 | $1.51 | × |
売上高 | $2.93B (YoY -6.4%) | $3.03B | × |
業績ハイライト
財務実績
- 連結ベースで前年同期比:
- 売上高7%減
- 営業利益24%減
- 1株当たり利益27%減
- インターモーダル事業とハイウェイサービス事業(ICSとJBT)で主に減収
- 税率は26.8%とやや高めだが、通年では24-25%を予想
セグメント別ハイライト
- インターモーダル:総量は前年比1%減、東部で7%減、西部横断で4%増
- 専用輸送(DCS):325台の新規契約を獲得、年末の総台数は第2四半期レベルで横ばいの見込み
- 最終配送(FMS):利益率改善の進展、第2四半期に110万ドルの純利益を計上
- ICS:総収益21%減、取扱量25%減、収益/ロード5%増
- JBT(トラックロード):総収益12%減、取扱量9%減、収益/ロード4%減
その他のポイント
- 2024年の純設備投資予想を6.5-7億ドルに下方修正(従来8-10億ドル)
- 第2四半期に約2億ドルの自社株買いを実施
- 安全性指標で過去最高のパフォーマンスを記録
質疑応答ハイライト
インターモーダル事業の動向
- 6月末に季節的な需要増加を確認
- 南カリフォルニアからの輸送量が2桁成長
- 通常の季節性が戻りつつあり、特に学校関連や7月のプロモーション向けの動きが見られる
- 西海岸港湾の輸入増加が国内インターモーダル輸送に完全には反映されていないが、J.B. Huntは国内シェアを維持・拡大していると確信
インターモーダル事業の収益性
- 価格設定サイクルは第2四半期に完了し、その影響は2025年前半まで続く見込み
- 現在の価格水準では十分な利益率改善が見込めず、長期的な目標達成には価格改善が最重要
- 取扱量増加と業務効率化も重要だが、長期的には価格が最も重要な要素
専用輸送(DCS)事業の見通し
- 第3四半期から新規契約の立ち上げコストが発生する見込み
- 小売りの基本的な補充業務で競争が激化しているが、それ以外の分野では堅調な需要が続いている
- 年末の総車両台数は第2四半期レベルで横ばいの見込みだが、成熟した契約の終了と新規契約の開始が入れ替わる形で推移
ICS(統合キャパシティソリューションズ)事業の課題
- BNSF Logistics買収後に予想外の顧客離脱があり、統合コストも発生
- 市場環境が非常に厳しく競争も激化している
- 品質重視の戦略を取っており、これが取扱量減少の一因となっている
- 5月から6月にかけて取扱量が改善し、戦略の効果が出始めている兆しがある
ピークシーズンの見通し
- 顧客との会話は通常のタイミングで行われており、pre-2020の状況に近づいている
- 顧客の需要予測能力は改善しているものの、まだ慎重な姿勢が見られる
- 昨年は予想外の需要増加があったが、今年は顧客とより綿密なコミュニケーションを取っている
- 通常の季節性が戻れば、需要面でもプ
ロフィタビリティの面でも例年通りのパターンが期待できる
長期的な事業戦略と市場環境
- 過去2年間は予測が非常に困難だったが、長期的な視点を維持
- パンデミック時の教訓を活かし、人材・技術・キャパシティへの投資を継続
- 顧客に対する最高水準のサービス提供と価値創造に注力
- ICSの業績は期待を下回っているが、競合他社との相対的なパフォーマンスは良好
- インフレ環境下での価格下落という前例のない状況に直面しているが、長期的な目標は変更せず
市場回復の見通し
- 運送業者が2年以上赤字を続けているにもかかわらず、予想に反して市場からの撤退が進んでいない
- 需要増加よりも供給側の撤退が回復のきっかけとなる可能性が高い
- 市場の転換点に近づいている兆候はあるが、慎重な姿勢を維持
- 顧客との密接なコミュニケーションを維持し、需要増加に備える姿勢を継続
新サービス「Quantum」と国際輸送の状況
- Quantumサービスの運用パフォーマンスは顧客の期待を上回っている
- ハイウェイからの転換は想定より複雑で遅れているが、長期的な成長機会は大きい
- メキシコ向け輸送のFerromexへの移行は成功したが、顧客の教育に時間を要した
- 年初の移行時には一部顧客の離脱があったが、年間を通じて回復傾向にある
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