マルケタ(ティッカー:$MQ)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | -$0.05 | -$0.07 | 〇 |
売上高 | $135.79M (YoY +14%) | $133.67M | 〇 |
業績ハイライト
売上・利益
指標 | Q4 2024 | 前年同期比 |
---|---|---|
総処理取引額 (TPV) | $80B | +29% |
純収益 | $136M | +14% |
粗利益 | $98M | +18% |
粗利益率 | 72% | +4pt |
調整後 EBITDA | $13M | 9% (新記録) |
- 主要成長要因:新規プログラムの好調な立ち上げ、ホリデーシーズンの強い取引量、業務効率向上
- 非Block関連収益の伸びが加速し、Block依存度が低下(Block収益比率は46%、前年同期比5pt減少)
- 特に欧州市場の成長が顕著で、TPVは100%以上の成長
重要な契約・パートナーシップ
- 航空会社との消費者向けクレジットカード契約(従来型マイレージプログラムではなく、日常的なエンゲージメントを重視)
- 欧州の大手テクノロジー企業と商用カード処理・プログラム管理契約
- 米国のB2B決済企業が、米国および欧州でMarqetaを採用する最初のグローバル契約締結
2025年の展望
- American Expressネットワークを追加(2025年後半に提供開始予定)
- 欧州でのプログラム管理強化のためTransactPayを買収(規制承認待ち、Q3 2025完了予定)
- BNPL(Buy Now, Pay Later)およびリスク管理サービスの拡充(リアルタイム決済リスク管理サービスの収益が前年比2倍に成長)
- 株主還元策として新たに$300Mの株式買戻しを発表
質疑応答ハイライト
Q1: TransactPay買収の意図と戦略的意義は?
A:
- Marqetaは現在、米国外でのプログラム管理においてパートナー企業(TransactPayなど)を利用していたが、自社ライセンスを取得することでプロセスを統合し、顧客にワンストップソリューションを提供可能に。
- 自社でゼロからライセンス取得・運営をするには数年かかるため、既存のリーダー企業を買収することで時間を短縮。
Q2: 新規契約の競争環境とパイプラインの状況は?
A:
- 契約パイプラインの約2/3が「埋込型金融 (Embedded Finance)」の企業であり、これまで1/3程度だった新規契約に占める割合が急増。
- 特にクレジット領域では、ブランドがよりコントロール可能なエンゲージメント型のモデルを求める傾向が強まっており、Marqetaの差別化ポイントになっている。
Q3: Embedded Finance市場におけるMarqetaの競争優位性は?
A:
- APIを通じた完全統合型プラットフォーム
- クレジット・デビット両方の発行機能を提供
- プログラム管理を含めた包括的なサービス
- グローバル展開の柔軟性(多くの競合は地域限定のサービスが多い)
Q4: 2025年の業績ガイダンスの見通し
指標 | 2025年ガイダンス |
純収益成長率 | +16% ~ +18% |
TPV成長率 | Mid-High 20s% |
粗利益成長率 | +14% ~ +16% |
調整後EBITDAマージン | 9% ~ 10% |
- 新規プログラムの貢献による収益増(+5pt)
- 2025年に主要顧客2社の契約更新が控えており、価格調整による影響(約2ptの成長抑制要因)
- TransactPayの買収は、収益・利益成長率をそれぞれ+1pt押し上げる見込み
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