ヒューレットパッカード(ティッカー:$HPE)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.49 | $0.50 | × |
売上高 | $7.85B (YoY +16.1%) | $7.81B | 〇 |
ガイダンス 2025Q1EPS | $0.31 ($0.28~$0.34) | $0.5 | × |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $7.4B (7.2B~$7.6B) | $7.93B | × |
ガイダンス 通年EPS | $1.80 ($1.70~$1.90) | $2.13 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $32.10B ($31.52B~$32.69B) | $32.53B | × |
業績ハイライト
主要財務指標
指標 | Q1 FY25 | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | $7.9B | +17% |
非GAAP営業利益率 | 9.9% | -160bps |
非GAAP希薄化後EPS | $0.49 | 変動なし |
フリーキャッシュフロー | -$877M | 季節性要因による赤字 |
AIシステム新規受注 | $1.6B | 四半期累計**$8.3B** |
AIシステム売上 | $900M | 前年比+125% |
AIシステム受注残 | $3.1B | QoQ+29% |
HPE GreenLake ARR | $2.1B | +46% |
セグメント別業績
サーバー (Server)
- 売上: $4.3B (+30% YoY)
- 影響要因:
- GPU価格競争と在庫評価の見誤りによる利益率低下
- 新世代Blackwell GPUの投入による移行期間の負担
- AIシステムの売上は前年同期比2倍だが、次世代GPUへの移行で一時的な影響あり
- 対策: 値引き管理の厳格化、サーバープロダクト価格の調整
インテリジェントエッジ (Intelligent Edge)
- 売上: $1.1B (-4% YoY, +2% QoQ)
- 企業向け無線LANやキャンパススイッチの受注増加
- 営業利益率 27.4% (QoQ+300bps)
ハイブリッドクラウド (Hybrid Cloud)
- 売上: $1.4B (+11% YoY, -12% QoQ)
- HPE Alletra MPの需要好調で注文数3桁成長
- 営業利益率 7% (+300bps YoY)
ファイナンシャルサービス (Financial Services)
- 売上: $873M (+2% YoY)
- 営業利益率 9.4% (+90bps YoY)
質疑応答ハイライト
サーバー事業の利益率低下について
Q: GPUの価格競争や在庫評価の影響はどの程度か? A: 予想以上の価格圧力と在庫の評価ミスが大きく影響。AIサーバーの売上は成長しているが、Blackwell GPUへの移行期の調整が必要。
AIシステム事業の今後の見通し
Q: HopperからBlackwellへの移行は収益にどう影響するか? A: Blackwell GPUは既に70%の新規受注を占める。ただし、企業や政府の需要はN-1世代のGPUも含まれるため、在庫調整に時間がかかる。
コスト削減施策と従業員削減
Q: 2,500人の削減でどの程度のコスト削減効果があるか? A: $350Mの削減を2027年までに実施。2025年内に約20%の効果を見込む。
関税の影響と対策
Q: 新関税による影響と対策は? A: 2025年の関税影響は**$0.07 EPS**、特にQ2に影響大($0.04 EPS)。供給網の最適化と価格調整で緩和予定。
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