ギットラボ(ティッカー:$GTLB)の2026年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $0.17 | $0.15 | 〇 |
| 売上高 | $214.5M (YoY +27%) | $213.21M | 〇 |
| ガイダンス 2026Q2EPS | $0.165 ($0.16~$0.17) | $0.16 | 〇 |
| ガイダンス 2026Q2売上高 | $226.5M ($226M~$227M) | $227.05M | × |
| ガイダンス 通年EPS | $0.745 ($0.74~$0.75) | $0.73 | 〇 |
| ガイダンス 通年売上高 | $939M ($936M~$942M) | $941.69M | × |
業績ハイライト
売上・成長率・利益
| 指標 | 今期(FY26 Q1) | 前年同期(FY25 Q1) | 前年比成長率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | $214.5M | $168.8M(推定) | +27% |
| 非GAAP営業利益 | $26.1M | ▲$3.8M | – |
| 非GAAP営業利益率 | 12.2% | ▲2.3% | +1,450bps |
| 調整後フリーキャッシュフロー | $104.1M | 不明 | – |
| 調整後FCFマージン | 49% | 不明 | – |
| 非GAAP純利益/株 | $0.16〜$0.17(Q2見通し) | $0.06(FY25 Q1実績) | – |
コメント:
- CEOのBill Staples氏は「AIネイティブかつクラウド非依存な唯一のDevSecOpsプラットフォーム」と強調し、顧客がGitLabを選ぶ理由としてエンドツーエンドな開発・セキュリティ・運用統合とAI統合による高効率性を挙げた。
- セキュリティ機能強化やAI統合がUltimateプラン採用を促進。
- GitLab 18のリリースで、アーティファクト管理の一元化やCICDの高速化など120超の新機能を導入。
- GitLab Duo Enterprise(AI機能)の導入が前年比+35% QoQ成長。
顧客動向とARPU
| 指標 | 数値 | 前年比成長率 |
|---|---|---|
| ARR $5K以上の顧客数 | 10,104社 | – |
| ARR $100K以上の顧客数 | 1,288社 | +26% |
| ARPU(平均売上/顧客) | $955.1 | +40% |
| DBNRR(ドルベース純収益維持率) | 122% | – |
DBNRR構成比:
- 座席数増加: 約80%
- 顧客単価向上: 約5%
- ティアアップグレード: 約15%
サブスクリプションおよびSaaSの進捗
| 指標 | 数値 | 成長率 |
|---|---|---|
| SaaS売上構成比 | 30% | +35% YoY成長 |
| CRPO(残存パフォーマンス義務) | $584.8M | +34% YoY |
ガイダンス(業績見通し)
| 項目 | Q2 FY26 | FY26通期 |
|---|---|---|
| 売上高 | $226M〜$227M | $936M〜$942M(+24% YoY) |
| 非GAAP営業利益 | $23M〜$24M | $117M〜$121M |
| 非GAAP EPS | $0.16〜$0.17 | $0.74〜$0.75 |
| 希薄化後株式数 | 171M | 172M |
質疑応答ハイライト
AI導入の進展と競争優位性について(Piper Sandler)
Q(Rob Owens): AIによるコード補完・生成ツールが多い中で、GitLabの差別化ポイントは?
A(Bill Staples):
- すべての会話でAIが登場するほど、エンジニアの生産性・品質向上への期待が大きい。
- GitLabはコード生成後の全工程(テスト・検証・デプロイなど)を一括管理する点が他と違う。
- Copilot、Cursor、Windsorなどと並行利用されるが、コード量が増えるほどGitLabの価値が増す。
成長性と受注動向の分析(BofA・Morgan Stanley)
Q(Koji Ikeda): 今期は控えめなビートだが、CRPOやRPOは堅調。成長の見通しは?
A(Brian Robins):
- Q1はSaaS比率が高く、収益認識が後ろ倒しになる傾向が影響。
- 四半期終盤の駆け込み受注が多く、線形性(linearity)に課題あり。
- ガイダンスの前提に変更なし。
価格感応度と新規顧客獲得への影響(Morgan Stanley)
Q(Sanjit Singh): 5K以上および100K以上の新規顧客数が鈍化している要因は?
A(Brian Robins):
- SMB〜Mid-Marketの価格感応度上昇が一因。
- 新規ロゴベースでの成約数は前年より好調。
- 新規顧客よりも既存顧客の拡張による売上拡大が主軸。
AIによる開発者数・座席数への影響(TD Cowen)
Q(Derrick Wood): AIで開発者数が減るリスクはあるか?
A(Staples & Robins):
- 長期的にはAIが開発者の生産性を高め、コード生成量が増加。
- これにより、GitLabの活用範囲が広がり、座席・ユーザー数の成長に追い風。
- 今期のDBNRRの80%は座席数増加によるもの。
Duo Enterpriseの価格戦略とパッケージ変更(J.P. Morgan)
Q: Duo EnterpriseをPremium層に解放した理由とその影響は?
A(Staples):
- Premium顧客からのセルフホストAIへのニーズが強く、提供拡張。
- Duo Enterprise単体ではUltimateへの誘導効果が薄いため、より柔軟なパッケージ提供で市場拡大を狙う。
フリーキャッシュフローの異常値について(BTIG)
Q: Q1の$104.1MのFCFは一時的要因か?
A(Brian Robins):
- 特殊要因なし。季節性(Q4→Q1の回収)と運用効率改善が寄与。
- 現金保有$1.1Bにより今後も柔軟な投資が可能。
AI競合における勝率と評価(Needham)
Q: GitLab Duoは競合と比較して優位なのか?
A(Staples):
- 多くの顧客がCopilotやCursorなどと併用しながら評価。
- Duo Workflowの評価も高く、今夏β版公開、冬にGA予定。
- 競合を意識しつつ、ソフトウェア全体のワークフローにAIを組み込む戦略が強み。
DevOpsツールチェーンの中での変化と競合(William Blair)
Q: AIアシスタント台頭によるDevOps全体への影響は?
A(Staples):
- WindsorやCursorなどのツールはコード作成フェーズに特化。
- GitLabはそれ以降のテスト・セキュリティ・デプロイまで一気通貫で対応。
- 既に競合ツールと相互運用可能で、補完的な存在と捉えている。


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