デュオリンゴ(ティッカー：$DUOL)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $0.72 | $0.52 | 〇 |
| 売上高 | $230.74M (YoY +37.7%) | $223.1M | 〇 |
| ガイダンス 2025Q2売上高 | $240M ($238.5M～$241.5M) | $233.73M | 〇 |
| ガイダンス 通年売上高 | $991.5M ($987M～$996M) | $976.4M | 〇 |
📊 業績ハイライト
売上・利益・マージンの概要
| 指標 | 数値 | 前年同期比 | コメント |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 非公開（ガイダンスおよび成長率から推定） | 非開示 | 但し、**「力強い業績」**と繰り返し強調。Q1ガイダンス上回る着地。 |
| 粗利益率 | 約200bpsの減少（予想より100bps改善） | -200bps | Maxと広告の効率向上により改善。Q2はさらに50bps低下見込み。 |
| 通年粗利益率見通し | 前年比-150bps | -150bps | Q3・Q4に向けて改善を見込み、年末には前年同水準に回復予定。 |
🔵 ポジティブ要素： Q1は粗利益率で想定以上のパフォーマンス。Maxによるマージン圧迫を広告収益の効率化が一部カバー。<br>
🔴 ネガティブ要素： Maxの導入により引き続き粗利益率は前年割れ。
ユーザー成長とコンバージョン率
| 指標 | 数値 | コメント |
|---|---|---|
| 日次アクティブユーザー（DAU）成長率 | +49% YoY | 昨年も+60%、その前年も+60%のため高成長が持続。成熟市場も高成長。 |
| アクティブユーザー数 | 1億3000万人超 | 世界の語学学習人口（約20億人）と比較し、まだ成長余地あり。 |
| 有料ユーザー（Max）比率 | 全体の7% | 初回加入者およびSuperからのアップグレード両方が寄与。 |
🔵 ポジティブ要素： 高DAU成長が継続し、成熟市場でも飽和感なし。
🔴 ネガティブ要素： 語学以外の学習領域（数学・音楽・チェス）は未だスケールが小さい。
英語学習ユーザー動向と新コース投入
- 英語学習者の割合：約50%（全体では80%が英語学習）
→ 依然として**”Under-indexed”**だが、伸び率は他言語学習者より高い。 - 英語学習者のMax利用比率が高い
→ Video Call with Lillyや会話練習機能へのニーズが強い。 - 新コース追加：148コース（AI活用）
→ 12年で100コースだったのに対し、わずか1年で148コース追加。
→ 新言語ではなく、ベース言語（母語）を拡張（例：ポルトガル語話者が韓国語学習可能に）。
AI活用と開発効率の向上
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| AI活用例 | コンテンツ生成（教材開発）、新機能開発（Video Call等）、社内業務効率化 |
| 具体的成果 | – 全教材のほぼ100%をAIで生成可能に – 非エンジニア2名がAIだけでチェス教材プロトタイプを開発 |
| 効率化方針 | **「すべての社員がAIで自動化を行うべし」**という社内方針をCEOが明言 |
| 採用戦略 | AIによって人員削減するのではなく、効率を上げて新機能開発へ投資 |
その他の注目トピック
- Maxのグロス利益率：依然としてSuperより低いが、コスト低下により改善傾向。
- Chess機能：数週間以内にiOSで公開、年末までに全ユーザー対象に展開予定。
- Apple/Google課金回避の新裁定：今後、Web経由課金のテストを予定。
💬 質疑応答ハイライト
💡 Max（上位プラン）に関する議論
Q：Maxユーザーの特徴やRetentionは？
A：
- Maxは**全体の7%**の有料ユーザーに拡大。
- Retentionは「期待通り」。Superからのアップグレードも多い。
- Video Call with Lillyが英語学習者に特に好評で、英語学習者のMax加入率は平均より高い。
💡 GenAI活用と開発体制の変化
Q：GenAIが開発プロセスに与える影響は？
A：
- 教材生成のほぼ全てをAIで自動化。
- 社内の非エンジニアでもAIを活用して新機能プロトタイプを開発。
- エンジニアの効率が向上しても、人員削減せずに新機能へ投資。
- 全社員にAI活用を推奨。
💡 英語学習の拡大と課題
Q：英語学習者の拡大戦略は？
A：
- 中級〜上級向けコンテンツを強化中。
- 現時点では初心者向けのイメージが強く、浸透に時間がかかる。
- 地域ごとのプロモーション（例：日本でのTV CM）も検討。
💡 Super/Maxの価格戦略とパッケージ調整
Q：価格改定の動きは？
A：
- Q1では一部地域でSuperの新規ユーザー向け価格を引き上げ。
- 今後も価格や機能構成（Explain My AnswerをSuperへ移行など）のABテストを継続。
- 明確な価格変更はまだ。
💡 新領域（数学・音楽・チェス）の戦略
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 数学/音楽 | すでに数百万のDAUを達成。 ただし語学に比べると小規模。 |
| チェス | 数週間以内に公開。年末には全ユーザーへ展開。 |
| マネタイズ | すべて広告＋サブスクモデルで収益化済。 |
| 戦略意図 | 「長期間かけて習得が必要な、公益性の高い科目」に集中。 |
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