Alphabet(ティッカー:$GOOG)の2023年第4四半期決算についてまとめます。
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.64 | $1.59 | 〇 |
売上高 | $86.31B (YoY +13.5%) | $85.28B | 〇 |
業績ハイライト
2023年第4四半期の業績ハイライト
- Alphabetの2023年第4四半期の連結収益は863億ドルで、前年同期比13%増
- Googleサービスの収益は763億ドルで、前年同期比12%増
- GoogleクラウドはGenAIとプロダクトリーダーシップにより、92億ドルの収益で成長が加速
- サブスクリプション収益は150億ドルに達し、主にYouTubeのサブスクリプションオファリングが牽引
Search Generative Experience (SGE) の進展
- SGEはGeminiを活用し、英語での検索レイテンシーを40%削減
- SGEは7つの言語で利用可能で、比較や長いクエリなどのより複雑な質問に役立つ
- SGEは教育やギフトのアイデアなど、より深い理解が求められる分野でも役立つ
- SGEは満足度を向上させ、会話的で複雑なクエリへの答えを提供
YouTube の強みと今後の焦点
- YouTubeの広告収益は92億ドルで、16%増加
- YouTubeのサブスクリプション収益が大幅に伸びており、YouTubeプレミアムとミュージックが好調
- クリエイター、視聴者、収益化、責任の4本柱に注力
- NFL Sunday Ticketはユーザーエクスペリエンスについて好評
Google Cloud の勢い
- Google CloudはGenAIとプロダクトリーダーシップにより成長が加速し、92億ドルの収益を達成
- Vertex AIのAPI リクエストはH1からH2にかけて6倍近く増加
- Duet AIは生産性向上と運用改善のために採用され、100万人以上のテスターが利用
- 健全な成長は、強力な直接および間接チャネルによって促進
質疑応答ハイライト
AI広告ツールの展開について
- AIは長年、Googleの広告プロダクトの中核を担ってきた。最近の進歩により、入札、ターゲティング、クリエイティブ、コアの広告主や出版社の体験など、幅広い分野で広告主に価値を提供できるようになった
- 主な障壁やゲーティング要因は、すべての人がこれらのツールを最大限活用できるようにすること。パフォーマンスマックス(PMax)の進捗は順調
- 営業体制の強化については、最も洗練された大口顧客に特化したチームと、すべての顧客を対象とするチームの間でリソースの再配分を行っている。AIによる効率化のための再編であり、AIが営業の役割を奪うためではない
NFL Sunday Ticketの初年度の学びと見通し
- 視聴体験については、ナビゲーション、マルチビュー、チャット、低レイテンシーなどに対して非常に好意的なフィードバックを得ている
- YouTube TVバンドルの一部としても、YouTube Primetime Channelsのスタンドアロンオファリングとしても、NFL Sunday Ticketの契約数は好調
- 広告主はYouTube Selectポートフォリオの一部としてNFLラインナップを購入でき、YouTube上のNFLコンテンツ全般でファンにリーチできる。YouTube Sunday Ticketのオファリングを中心に、広告市場で堅調な需要
コネクテッドTVの機会と短縮動画Shortsのマネタイズについて
- YouTubeはコネクテッドTVで好調。米国ではストリーミング視聴時間でリード。国際的な展開も注視している
- Shortsは、クリエイターと視聴者からの短編動画に対する大きな需要に応えるために構築。毎月20億人以上のユーザー、1日700億回の視聴回数と好調に成長
- Shortsのマネタイズは順調に進捗。収益シェアを導入して以来、クリエイターの収益は毎月増加しており、今後も継続する見込み
中小企業向け広告ソリューションの進化と市場拡大について
- 中小企業は大きな焦点。大手ブランドやより洗練された広告主と競争できるよう、プレイングフィールドを平準化するソリューションに投資
- 中小企業からのフィードバックは、すぐに価値を生み出せる簡単なソリューションを必要としている。パフォーマンスマックス(PMax)などのAI搭載ソリューションにより、入札、ターゲティング、クリエイティブなどのワークフローが大幅に容易になった
- 今後もAIを活用し、中小企業の生産性と投資対効果(ROI)を高め、競争力を高めていく
YouTubeとCloud の AIの可能性
- YouTubeでは、Dream Screenなどの新しいAIベースのクリエイティビティ機能を多数導入。ビデオ広告ソリューションや測定機能、動画リッチキャンペーン、マルチフォーマット広告などでもAIを活用
- 最先端のマルチモーダルモデルの生成能力により、クリエイターのワークフローが簡素化され、Search の自動クリエイティブアセット(ACA)のような進化が見込まれる
- Cloudは、データ、アナリティクス、インフラ、セキュリティなどの基盤の上に、AI ソリューションへの高い関心が成長を後押し。2024年にかけてもGoogle のAI 面での優位性が発揮されるはず
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