マイクロソフト(ティッカー:$MSFT)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.94 | $2.82 | 〇 |
売上高 | $61.86B (YoY +17%) | $60.86B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $64.0B ($63.5B~$64.5B) | $64.57B | × |
業績ハイライト
第3四半期の業績が予想を上回る
- 売上高は619億ドル(前年同期比17%増)、1株当たり利益は2.94ドル(同20%増)
- 商用の受注が29%増加し、Azureの契約規模と契約期間が拡大
Microsoftクラウドが好調
- 売上高は351億ドル(前年同期比23%増)
- Dynamics 365の売上高が23%増加
ハードウェア事業の進展
- サーフェスデバイスにAIに最適化された新製品を投入
- Xbox Game Passサブスクライバーが2四半期連続で記録を更新
ソフトウェアとサービスの成長
- Teamsのユーザー数が引き続き増加し、Teams Phoneは2,000万ユーザーを突破
- LinkedInのプレミアムサブスクリプション収入が29%増加
質疑応答ハイライト
AI投資と機会について
- トレーニングにおいてリーダーとなるためのAIへの投資を引き続き行う。推論ではAIプロダクトの構築とインフラ事業に注力し、需要を見極めて管理する。
- AIは全ての業務プロセスに大きな影響を与える可能性がある。この10年のクラウド移行で培った技術的基盤を活かし、AI分野でもリーダーになるべく自信を持って投資する。
需要環境について
- Azureは顧客獲得の窓口となっており、新規顧客開拓にも貢献。データ層、開発ツールの需要も高い。
- 顧客は最適化を進めながら新規プロジェクトにも投資しており、その循環が続いている。
AIの支出への影響について
- ソフトウェア開発ではCopilotにより支出がツールにシフト。これはOpEx削減につながる。
- カスタマーサービスや営業などの業務プロセス全般でも無駄を省き、スピードと顧客価値を高める。
- 企業は技術だけでなく、文化と業務プロセスの変革にも取り組む必要がある。AIの普及は過去に例を見ないスピードで進む。
Azure成長の内訳について
- AIが7ポイント、コアAzureビジネスが24ポイント貢献。
- コア部分では新規ワークロードと最適化のバランスが取れている。様々な業界や地域で一貫性のあるトレンド。
データ品質とAIについて
- 企業では推論エンジンに良質なデータを用いたチューニングが重要。
- Fabricなどのツールを使ってデータを準備し、AIプロジェクトと統合することに注力している。
Microsoft 365 CopilotとAzureのキャパシティについて
- Copilot関連にキャパシティの制約はない。ユーザー単位のサービスを最優先で拡大。
- キャパシティ制約はAzureインフラ側の従量課金ビジネスに現れる可能性がある。
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