トゥルーイスト(ティッカー:$TFC)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.38 | $1.24 | 〇 |
売上高 | $5.57B (YoY -1.9%) | $5.60B | 〇 |
業績ハイライト
純利息収益(NII)の見通し
- 第2四半期はボトムの見込み。下期は利下げと残高拡大で緩やかに回復へ
- 年内3回の利下げを前提とするが、それ以下でも予想レンジの範囲内
- ただし利下げ回数次第では下振れリスクも
非金利収益の状況
- IB(投資銀行)業務は市場回復と人材投資の効果で好調持続
- 前年同期比で1.8%増加。ウェルス管理やその他収益の増加が寄与
経費率改善の進捗
- 2023年からフラットが目標。TIHを除くベースで2023年と同水準を計画
- 中長期的に、トップライン成長によりさらに効率改善を図る
与信費用の状況
- オフィス向け与信は予想通り低調も、引当金を積み増し。9.3%の水準
- ネット償却率は0.64%へ上昇。CREとコンシューマーの増加が影響
自己資本比率の状況
- 普通株式等Tier1比率(CET1比率)は10.1%と前期から横這い
- TIH売却で2.3%(現行規制)~2.55%(バーゼルIII最終化後)の上昇を見込む
株主還元の方針
- TIH売却により自社株買い再開の選択肢。短期的にはペースを上げ、長期的に安定的な買いを計画
- 中長期ROTCEはコンセンサス(12%程度)超を目指す。当面はTIH売却益の活用などで
質疑応答ハイライト
キャッシュ再投資と証券再編の効果
- TIH売却で得られる約101億ドルの税引後手取り金の再投資益は、2024年の業績予想に含まれていない。再投資によるプラス効果を期待できる。
- 証券再編により、提案中のバーゼルIII最終規制の下でも、普通株式等Tier1比率(CET1比率)に影響はない。一方、有形純資産には影響が出る。
金利見通しと利ざや
- 年内は利下げ3回を想定しているが、それ以下でも年間業績予想の範囲内と考えている。
- 市場では利下げ2回以下を予想する向きもあり、差が生じている。利下げ回数次第で、下振れリスクはある。
経費率改善の進捗
- 2023年からフラットが目標。TIHを除くベースで2023年と同水準を計画。
- 中長期的に、トップライン成長によりさらに効率改善を図る。
IB(投資銀行)業務の好調
- 市場環境の改善に加え、ここ数年の人材投資の効果が出ている。
- 今後もこのペースでの業績が期待できる。短期的に反動減は想定していない。
中長期ROTCEについて
- 現在のコンセンサス予想12%程度を上回る水準を目指す。短期的にはTIH売却益の再投資などで、長期的にはコア事業の成長で達成する。
- 最終的な目標設定には、規制資本規制の確定を待つ必要がある。
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