ストライカー(ティッカー:$SYK)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.50 | $2.36 | 〇 |
売上高 | $5.2B (YoY +9.7%) | $5.11B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $11.95B ($11.85B~$12.05B) | $11.85B | 〇 |
業績ハイライト
業績ハイライト
- 第1四半期の売上高は10%の有機的成長を達成。MedSurgとNeurotechnologyでは二桁成長、OrthopaedicsとSpineでは高い一桁台の成長
- 米国市場の力強いパフォーマンスが業績を牽引。特にInstruments、Medical、Endoscopy、Trauma and Extremities、Makoが好調
- 国際市場も前年同期比で再び力強い二桁成長。今後成長率は加速の見通し
- 調整後EPSは前年同期比16.8%増の$2.50。力強い売上高の伸びと利益率の拡大が寄与
通期見通し
- 通期の有機的売上高成長率見通しを8.5%~9.5%に上方修正
- 調整後EPS見通しを$11.85~$12.05に引き上げ
- 2022年の9.7%成長、2023年の11.5%成長に続き、高い成長の持続性を示す。商業的な強みと豊富な製品パイプラインが寄与
- 2025年までに営業利益率を200ベーシスポイント拡大する目標の達成が視野に
質疑応答ハイライト
手術件数とキャピタル製品の需要について
- 手術件数は第1四半期も期待通りの高水準を維持。ロボット支援手術の普及、人口動態、安定した価格環境、活発な患者の手術需要が寄与
- キャピタル製品の需要は好調。EndoscopyとMedical部門で受注残が高水準
- Makoの直接患者向けキャンペーンが好調。米国と国際市場の両方で第1四半期の設置台数が記録的水準
新製品について
- 4月にTrauma and Extremities部門のPangea plating systemで最初の症例を実施。外傷治療史上最大の製品投入
- LIFEPAK 35除細動器とモニターがFDAの承認を取得。Medical部門の主力製品
- Mako SpineとCoPilotは第4四半期に発売予定。その後、年末に肩関節用アプリケーションを投入予定
セグメント別業績について
- MedSurg and Neurotechnologyは11.6%の有機的成長。米国で13.5%、国際市場で6%
- Instrumentsの米国有機的成長率は19%。Orthopaedic InstrumentsとSurgical Technologiesの両事業で二桁成長
- Endoscopyの米国有機的成長率は11.1%。communicationsとEndo BU事業が二桁成長
- Medicalの米国有機的成長率は16.8%。3事業すべてが好調
- Neuroの米国有機的成長率は2.9%。Neurovascularのステントとガイドワイヤーが堅調
- Orthopaedics and Spineの有機的成長率は8%。米国で8.3%、国際市場で7.4%
- 米国の股関節は6.8%の有機的成長。初回手術の好調が継続
- 米国の膝は3.1%の有機的成長。ロボット支援膝手術でのリーダーシップと設置台数の増加が寄与
- 米国のTrauma and Extremitiesは10.3%の有機的成長。上肢、生物学的製品、コアトラウマ事業が好調
- 米国の脊椎は3.9%の有機的成長。Interventional Spine事業が牽引
- 米国のその他整形外科は45.6%の有機的成長。Makoの設置台数増加が寄与
営業利益率について
- 調整後の売上総利益率は63.6%で前年同期から約50ベーシスポイント改善。価格のプラス影響と一部コスト圧力の緩和が寄与
- 調整後の研究開発費は売上高の6.8%で前年同期から30ベーシスポイント増加
- 調整後の販売管理費は売上高の35%で前年同期から60ベーシスポイント減少。支出規律の継続と成長投資が奏功
- 調整後の営業利益率は21.9%で前年同期から約80ベーシスポイント改善
Makoについて
- 競合との競争上の理由から具体的な数字は開示しないが、競合アカウントへのMako設置が大きな勝利
- Mako Spineは2つの部分からなる。1つはロボット本体とペディクルスクリューのガイダンス用アタッチメント。もう1つはすでに販売中のQガイダンストレイ
- CoPilotはディスクの切除と骨の切削をハプティックフィードバック機能で行う
- Mako Shoulderは年末に発売予定
PangeaとLIFEPAK 35について
- Pangeaは従来の core trauma事業の弱点だった plating分野を強化する大型新製品
- LIFEPAK 35は20年ぶりの大型除細動器の新製品投入。巨大な買い替え需要が見込まれる
- Pangeaは第3四半期から業績に影響。LIFEPAK 35は今年はわずかな影響にとどまるが、来年以降2~3年は大きく業績に貢献する見通し
国際市場のMakoについて
- 国際市場のMakoは5~6年前の米国市場と同様の軌跡をたどっている
- インド、日本、欧州、中国、韓国で導入が加速。特に韓国は急速に伸びている
- Makoの設置はインプラントの売上成長の先行指標。今後数四半期にわたり高成長が続く見通し
- インドは世界でMakoの稼働率が最も高い
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