センチメント指標④:AAII Investor Sentiment

センチメント指標

「恐怖で買って、強欲で売る」という格言があるように、市場センチメントと株価は密接な関係があります。ここでは私が毎回チェックしている市場センチメント指標についてまとめます。第4回目はAAII Investor Sentimentをテーマとします。

結論

  • 個人投資家のリスク選好度を確認する手段として有効
  • 逆張りを基本戦略とする

AAII Investor Sentimentとは何か

AAII Investor Sentiment Survey | AAII
AAII’s Investor Sentiment Survey shows the percentage of investors who are market bullish, bearish, or neutral on stocks

米国個人投資家協会(American Association of Individual Investors)が毎週発表する投資家センチメント調査のことです。この指数は、個人投資家の市場に対する楽観性と悲観性のバランスを示すもので、彼らが次の6ヶ月で株式市場が上昇する(強気)、下降する(弱気)、変わらない(中立)と考えている割合をパーセンテージで示します。

構成要素

具体的には、以下のプロセスで調査が行われます:

  • 対象者:調査は、AAIIの会員やその他の登録者に向けて行われます。これらの参加者は、多様な背景を持つ一般の個人投資家で構成されています。
  • 調査方法:参加者には、通常、電子メールを通じてアンケートが配布されます。このアンケートには、次の6ヶ月間で株式市場の動向に対して「強気」、「弱気」、または「中立」のどの視点を持っているかを尋ねる質問が含まれています。
  • データ集計:アンケートの回答は集計され、強気、弱気、中立の各カテゴリーの割合が算出されます。これらの割合は、個人投資家の市場センチメントのバロメーターとして解釈されます。

AAII Investor Sentimentと株価の相関について

一般に以下のように解釈されます。

指標の解釈

  • 弱気の割合が高い時: 個人投資家は株価が下降すると予想しており、リスクを避けようとする傾向があります。
  • 強気の割合が高い時: 個人投資家は株価が上昇すると予想しており、積極的に投資の機会を探しています。

投資戦略

一般論

市場センチメントを理解するためのツールとして、プロの投資家やアナリストにもよく利用されます。特に、市場の極端な感情が示される場合、逆張り戦略の指標として活用されることがあります。

  • 弱気の割合が高い時: 例えば、45%以上が弱気のようなケースでは、市場が過度に悲観的であることを示しており、しばしば市場の底を示すサインと解釈されます。
  • 強気の割合が高い時: 例えば、60%以上が強気のようなケースでは、市場が過度に楽観的であることを示しており、しばしば市場の天井を示すサインとして解釈されます。

私の戦略

AAIIのブルベア比率は個人投資家のリスク選好度を示す指標という点で、重要度は高いです。「靴磨きの少年」の話にあるように、最後に株を売買するのは最も金融リテラシーの低い個人投資家(特に投資を始めたばかりの一般人など)であるため、彼らが作るトレンドに順張りするのは馬鹿げています。よって、一般論にあるように、個人投資家に張りというのが基本戦略となるでしょう。

一方で、個人投資家が常に間違えるとは限りません。基本的には機関投資家に順張りし、その中で個人投資家が強気になり過ぎた場合に、逆張り指標として活用するのが望ましいと言えるでしょう。

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