GEエアロスペース(ティッカー:$GE)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.20 | $0.99 | 〇 |
売上高 | $8.2B (YoY -50.9%) | $8.55B | × |
ガイダンス 通年EPS | $4.075 ($3.95~$4.20) | $4.08 | 〇 |
業績ハイライト
全体業績
- 受注高は前年同期比18%増
- 売上高は成長したものの、新規エンジン出荷の減少が影響
- 営業利益は37%増の19億ドル、営業利益率は506ベーシスポイント改善の23.1%
- 調整後EPSは60%以上増の1.20ドル
- フリーキャッシュフローは20%近く増の11億ドル
セグメント別業績
- 民間エンジン・サービス(CES)部門:
- 売上高7%増
- 営業利益21%増、利益率は320ベーシスポイント改善
- サービス収益は14%増、内部ショップ訪問が二桁成長
- 防衛・推進技術(DPT)部門:
- 売上高1%増
- 営業利益70%以上増、利益率は580ベーシスポイント改善
通期見通し
- 売上高ガイダンスを高シングルディジットの成長に下方修正
- 営業利益ガイダンスを65億〜68億ドルに上方修正
- 調整後EPSガイダンスを3.95〜4.20ドルに上方修正
- フリーキャッシュフローガイダンスを53億〜56億ドルに上方修正
質疑応答ハイライト
CFM56エンジンの長寿命化について
- CFM56は依然として業界のワーホース的存在
- 航空会社が古い機体とエンジンの寿命を延ばしている傾向
- CFM56のショップ訪問のピークは2025年から数年間継続する見込み
- 3回目のショップ訪問や14-15年以上の使用が増加する見通し
サプライチェーンの制約と新規エンジン出荷について
- 15のサプライヤーサイトのうち2/3で大幅な改善が見られた
- 残りのサイトでも改善に向けて取り組んでいる
- 7月の出荷は4月と比べて大幅に改善
- 2024年のLEAPエンジン出荷見通しを前年比フラットから5%増に下方修正
- 年末に向けてより健全で安定した高い出荷レートを目指す
CES部門の利益率改善について
- サービス収益の回復が利益率改善に大きく貢献
- 時間制・材料費ベースの作業が増加し、作業範囲も拡大
- 価格設定と顧客ミックスも利益成長を後押し
- 通期のCES利益見通しを150-200百万ドル引き上げ
サービス事業の受注と見通しについて
- サービス受注は第2四半期に36%増、上半期で30%増
- 強い受注残を背景に、下半期のサービス成長率は上半期を上回る見込み
- 内部ショップ訪問は上半期9%増から、下半期は10%台後半の成長を予想
- 2025年以降も引き続き強いサービス成長を見込む
RISEプログラムの進捗状況
- オープンファン設計の空力性能と音響性能のテストを200時間以上実施
- 高圧タービンエアフォイルの第2回耐久テストを開始
- NASAと共同でハイブリッド電動要素の開発を進めている
- 顧客の関心は時間の経過とともに高まっている
- 特に欧州の航空会社CEOは持続可能性に高い関心を示している
LEAPエンジンの損益分岐点について
- 2024年に利益化、2025年にプログラム損益分岐点に到達する見通しは変わらず
- LEAPサービスは当初の想定よりも好調に推移
- 2024年第4四半期末までにA320におけるLEAPの性能はCFM56と同等になる見込み
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