グローバルファウンドリーズ(ティッカー:$GFS)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.24 | $0.14 | 〇 |
売上高 | $1.55B (YoY -15.8%) | $1.52B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $0.29 ($0.24~$0.34) | $0.29 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $1.615B ($1.59B~$1.64B) | $1.58B | 〇 |
業績ハイライト
2024年第1四半期の業績がガイダンスを上回る
- 売上高は15億4900万ドルで、ガイダンス上限を上回った
- 非IFRS営業利益率は26.1%で、ガイダンス上限を上回った
- 非IFRS希薄化後EPSは0.31ドルで、ガイダンス上限を上回った
- フリーキャッシュフローは4四半期連続でプラスを維持
2024年の業績見通し
- 第1四半期が通年の業績の底となる見通し
- 第2四半期は売上高が15億9000万ドル~16億4000万ドルの見通し
- 2024年通年の平均販売価格は2023年とほぼ同水準の見通し
- 2024年のフリーキャッシュフローは2023年の2~3倍に増加する見込み
主要セグメントの動向
- スマートフォン向けは在庫調整が進展、下期需要増加の兆し
- 自動車向けは2023年の10億ドル超から引き続き大幅成長の見通し
- IoTは在庫水準が高止まりするも、エッジAI等の長期的需要は堅調
- データセンター向けは顧客の最先端プロセス移行の影響で低調が継続
質疑応答ハイライト
長期供給契約(LTA)について
- LTAは2021年以降の重要な取り組みで、70億ドル以上の新規製造能力投資を可能にした
- これまでに40以上のLTAを締結し、契約期間全体で300億ドル以上の売上を見込む
- LTAにより需給の確実性が高まり、すべての市場セグメントで効果を発揮している
- 市場の在庫調整局面でLTAの締結ペースは鈍化したが、重要性は不変
- 一部顧客と短期の数量調整で建設的な協議を実施。長期的関係の維持を重視
- 各市場の特性に応じてLTAの条件や期間をカスタマイズしていく方針
製造拠点の多様化と技術移管の進捗
- ニューヨーク州のFab 8について、製造する製品・技術を多様化する取り組みを加速
- 22FDX、28nmハイボルテージ、40nm組込みメモリ等の技術をFab 8に導入予定
- 技術多様化により、米国国内でより幅広い市場にサービスを提供可能に
- シンガポール、ドイツ、米国の各拠点で技術ポートフォリオの重複を拡大
- グローバルかつローカルな供給体制の構築を通じて、顧客の選択肢を拡大
米国CHIPSアクトによる支援について
- 米国商務省から15億ドルの支援が提案された
- 製造能力の増強、雇用創出、サプライチェーンのレジリエンシー向上に活用
- 自社の設備投資とCHIPSアクトの支援をバランス良く活用し、適切なタイミングで能力増強を図る
- 半導体需要は今後も拡大すると予想しており、市場成長を的確に捉える方針
12nmプロセスの競争力と用途拡大
- データセンター向けで先端プロセスへの移行が進むが、12nmの用途は多岐に渡る
- 性能と消費電力のバランスが重視される用途では、引き続き12nmが選択される
- スマートフォン向けでは12nmの最大の市場だが、新バージョンの開発で競争力を維持
- 顧客からはこれまでのプロセスを長期的に使い続けられるよう、継続的な改良を要請されている
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