クラウドストライク(ティッカー:$CRWD)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.93 | $0.89 | 〇 |
売上高 | $921M (YoY +33%) | $904.8M | 〇 |
ガイダンス 2025Q2EPS | $0.985 ($0.98~$0.99) | $0.89 | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $959.8M ($958.3M~$961.2M) | $956.3M | 〇 |
ガイダンス 2025通年EPS | $3.98 ($3.93~$4.03) | $3.92 | 〇 |
ガイダンス 2025通年売上高 | $3.994B ($3.976B~$4.011B) | $3.98B | 〇 |
業績ハイライト
記録的な業績を達成
- 記録的な第1四半期のネットニューARR:2億1,200万ドル(前年同期比22%増)
- 記録的な期末ARR:36億5,000万ドル(前年同期比33%増)
- 記録的なサブスクリプション総利益率:80%超
- 記録的なフリーキャッシュフロー:3億2,200万ドル(売上高の35%に達し、フリーキャッシュフローのルール68を達成)
プラットフォームの強みと独自性
- Falconプラットフォームは、あらゆる地域、市場セグメント、ソリューション分野で成功している
- アーキテクチャの正しさと「ゴールドメッキ配管」により、Falconプラットフォームはサイバーセキュリティの主要なプラットフォームコンソリデーターになっている
- 8つ以上のモジュールを含む取引は前年同期比95%増加し、プラットフォーム戦略の成功を示している
イノベーションと新製品の成功
- クラウドセキュリティ、アイデンティティ保護、LogScale次世代SIEMで好調な需要
- データ保護、Falcon for IT、Charlotte AIなどの新しいプラットフォームイノベーション分野が急速に立ち上がっている
- インシデント対応の面でも業界をリードし、Falconプラットフォームが侵害阻止に大きな影響を与えている
質疑応答ハイライト
SIEMソリューションの機会について
- SIEMデータの80〜85%はエンドポイントから来ているため、CrowdStrikeにとって大きなチャンス
- 全顧客がNext-Gen SIEMを使用できるようになり、既存のSplunkやQRadarの顧客を獲得するセールスモーションに注力
- AIとデータを活用した革新的な機能により、旧来のSIEMを置き換える大きな機会と見ている
AWSとのクラウドセキュリティにおけるパートナーシップについて
- クラウド分野の製品ポートフォリオが充実しており、AWSのようなハイパースケーラーに選ばれるのは技術的優位性の証
- FalconFlexを通じてAWSとの関係を拡大し、顧客がCrowdStrikeでより多くの製品を購入できるようになった
- 受賞歴も、CrowdStrikeのクラウドセキュリティソリューションの優位性を示している
新興製品のクロスセルと営業方法について
- プラットフォーム全体をリードするが、特定のユースケース(レガシーSIEMの置き換えなど)に焦点を当てることも可能
- 既存顧客、新規見込み客のどちらに対しても、プラットフォームの価値を訴求しつつ、目前の課題解決も行う
- 高い価値を低コストで提供し、レガシー製品を置き換えることが成功の鍵
株式報酬(SBC)の増加について
- 株式報酬よりも希薄化に注目すべきで、予想通りの水準に収まっている
- 1つのプラットフォーム、1つのエージェント、1つのコンソールを提供できる点がCrowdStrikeの価格面での強み
連邦政府機関との対話について
- 連邦政府でもMicrosoft以外のベンダーを求める動きがあり、サイバーセキュリティ予算の追加によりCrowdStrikeにとっての機会が拡大
- 特にNext-Gen SIEMは連邦市場で大きな可能性がある
顧客のジェネレーティブAIプロジェクトとセキュリティ計画への影響
- ジェネレーティブAIワークロードを保護する機会は拡大すると見ている
- 新しいAI関連ハードウェアの調達増加により、クラウドワークロードの保護というCrowdStrikeの強みが生きる
- クラウドワークロードの保護で培った専門性を生かし、ジェネレーティブAIワークロードの保護にも適応できる
短期的な支出控えの原因と意思決定プロセスへの影響
- マクロ環境は依然厳しいが、CrowdStrikeのコンソリデーション技術とプラットフォームが機能している
- 顧客はCrowdStrikeで支出を統合・節約し、他のベンダーから予算をシフトさせている
- 適切なソリューションとオファリングがあれば、厳しい環境下でも成功できることを示した
今後も好業績を維持するための方策
- 顧客のニーズを聞き、FalconFlexのような望まれる購買方法を提供するなど、一貫して顧客に価値を提供することに注力
- 顧客を大切にすることが何よりも重要であり、それが CrowdStrikeの特徴でもある
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