ギットラボ(ティッカー:$GTLB)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.03 | -$0.04 | 〇 |
売上高 | $169.2M (YoY +33.3%) | $166.1M | 〇 |
ガイダンス 2025Q2EPS | $0.095 ($0.09~$0.10) | $0.06 | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $176.5M ($176M~$177M) | $177.3M | × |
ガイダンス 2025通年EPS | $0.355 ($0.34~$0.37) | $0.24 | 〇 |
ガイダンス 2025通年売上高 | $735M ($733M~$737M) | $734.3M | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期の業績
- 売上高は前年同期比33%増の1億6,900万ドル
- dollar-based net retention rateは129%
- Non-GAAP営業損失は380万ドル(前年同期は1,500万ドルの損失)
- Non-GAAPオペレーティングマージンは前年同期比で900ベーシスポイント以上改善
- オペレーティング・キャッシュ・フローは3,810万ドル(前年同期は1,100万ドルのマイナス)
- 調整後フリーキャッシュフローは3,740万ドル(前年同期は1,120万ドルのマイナス)
顧客動向
- ARRが5,000ドル以上の顧客数は8,976社で約21%増加
- ARRが10万ドル以上の顧客数は1,025社で35%以上増加
- 大手金融サービス会社がGitLabを導入し、パイプラインの停止を90%削減、年間数十万ドルのコスト削減を実現
- 大手通信会社やNASA、Artemis、Carrefour、Indeed、FBIなどの既存顧客がGitLabの価値を理解
製品動向
- セキュリティとコンプライアンスが引き続き事業を牽引
- AIがソフトウェアデリバリーの方法を急速に変革。GitLabはコーディングと開発を超えて、計画、セキュリティ、運用にもAIを活用
- GitLab Duo ProとGitLab Duo Enterpriseへの需要が高まっている
- GitLab Duo Chatが一般提供開始。自然言語チャットインターフェイスでAIをシームレスに統合
ガイダンス
- 第2四半期の売上高は1億7,600万ドルから1億7,700万ドル(前年同期比26%から27%増)を見込む
- 通期の売上高は7億3,300万ドルから7億3,700万ドル(前年同期比約26%から27%増)を見込む
- 通期の営業利益は3,400万ドルから3,800万ドルを見込む
質疑応答ハイライト
マクロ環境と需要について
- 第4四半期から第1四半期にかけて大きなマクロ変化はなかった。販売サイクルや値引きは一貫していた
- 調達部門は慎重だが、GitLabの新規ビジネスは引き続き好調。ドル建て純リテンション率も129%と高水準
- ARRが10万ドル以上の顧客層は35%以上増加しており、エンタープライズ顧客の指標として捉えている
RPOの減少について
- 第4四半期から第1四半期にかけてRPOの増加幅が小さいのは、第4四半期が最も強く、第1四半期が季節的に最も弱いという季節性が影響
- 契約期間の変更などの影響はない。cRPOが前年同期比34%増と、売上高の伸び率と一致しており、モデルの可視性に満足
Duo ProとDuo Enterpriseへの需要
- Duo Proは大手金融サービス会社で35~40%の開発者生産性向上を実現
- 大手通信会社がコーディング以外のすべての段階でAI機能を求めてDuo Proを導入
- Duo Enterpriseではセキュリティ機能、特に脆弱性の説明と解決への需要が高い
- 将来的にDuo Enterpriseは、エアギャップ環境でAIモデルを展開できるようになる予定で、多くの顧客が期待
価格設定とプロダクトロードマップ
- 現在の価格設定は、ユーザー単位が中心。GitLabの価値は生産性の向上にあり、大幅なコンピューティングコストはかからない
- 今年度の製品機能の優先事項は、AI(Duo Pro、Duo Enterprise)、ポイントソリューションの置き換え、セキュリティ、コンプライアンス、計画機能の強化
フリーキャッシュフローの改善について
- 第4四半期が好調だったため、第1四半期のコレクションが良好だった
- 一部にタイミングの影響もあるが、全体の約4分の1程度
- 第1四半期は第4四半期の好調さを受けてキャッシュ回収が強くなる傾向がある
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