ヒューレットパッカード(ティッカー:$HPE)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.42 | $0.39 | 〇 |
売上高 | $7.2B (YoY +3.3%) | $6.83B | 〇 |
ガイダンス 2024Q2EPS | $0.455 ($0.43~$0.48) | $0.47 | × |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $7.6B ($7.4B~$7.8B) | $7.45B | 〇 |
ガイダンス 2024通年EPS | $1.90 ($1.85~$1.95) | $1.89 | 〇 |
業績ハイライト
Q2の業績
- 売上高と非GAAPベースの希薄化後EPSが予想を上回り、AIシステムの売上高が前四半期から2倍以上に
- 累積AIシステムの受注が46億ドルに達し、需要が加速
- 売上高が前年同期比4%増、為替の影響を除くと7%増の72億ドル
- GAAPベースの希薄化後EPSは0.24ドル、非GAAPベースは0.42ドル
2024会計年度通期の見通し引き上げ
- 売上高成長率予想を0-2%から1-3%に引き上げ(為替の影響を除く)
- 非GAAPベースの希薄化後EPS予想を1.82-1.92ドルから1.85-1.95ドルに引き上げ
- フリーキャッシュフロー予想は少なくとも19億ドルを据え置き
質疑応答ハイライト
AIシステムのマージンと差別化について
- Q2のサーバーセグメントの営業利益率は11%で、下期も同水準を見込む
- マージン圧迫要因はインフレと商品市況、AIサーバーの構成比上昇、価格競争
- マージン改善要因はGen11への移行による平均販売価格の上昇とコスト管理
- HPEの差別化要因は、大規模なAIシステムの提供・運用、インフラ冷却の知的財産、製造能力、サービス
Intelligent Edgeの在庫調整の進捗について
- Q2でIntelligent Edgeは底打ちし、チャネル在庫は良好な水準に
- 下期はネットワーク事業の緩やかな増収を見込む
第2四半期の業績と通期ガイダンスの整合性について
- 売上高予想の1%引き上げは、H3C株式の一部保有継続による利益率改善を反映
- 非GAAP EPSは、レンジの上限1.95ドルの達成に自信
- AIシステムの納入タイミングは顧客のデータセンタースペースと電力・冷却の確保次第
AIシステムの受注残高が減少した要因について
- 大型案件の受注タイミングにばらつきがあるため
- パイプラインは受注残の数倍の規模
AIシステムの出荷が倍増した要因について
- NVIDIAからのGPU供給リードタイムの改善
- 自社の製造プロセスの立ち上げ効率化による変換率の向上
GreenLake売上高とARR成長へのAIの寄与について
- AIはQ2でARR成長の最大の牽引役
- ストレージとネットワークがそれに続く
ソブリンAIへの取り組み状況について
- 各国政府との協議が進行中の初期段階
- スパコンでの実績を生かし、ジェネレーティブAIの需要を取り込む
他社製アクセラレータへの対応について
- 現在はNVIDIAにフォーカス
- 将来的にはAMDやIntelにも対応予定
- 市場投入のスピードが勝負
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