セールスフォース(ティッカー:$CRM)の2025年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.78 | $2.61 | 〇 |
売上高 | $9.99B (YoY +7.5%) | $10.04B | × |
ガイダンス 通年売上高 | $40.7B ($40.5B~$40.9B) | $41.36B | × |
業績ハイライト
全体総括
Salesforceの2025年度第4四半期(以下「Q4」)の決算は過去最高の結果となり、すべての主要KPIで強力なパフォーマンスを示した。売上高、利益率、EPS、総予算RPOのすべてで高い成長を達成。
指標 | Q4実績 | YoY成長 |
---|---|---|
売上高 | $100億 | +8% (CC基準 +9%) |
通年売上 | $379億 | +9% (CC基準 +9%) |
非GAAP営業利益率 | 33.1% | +170bps |
通年営業キャッシュフロー | $131億 | +28% |
通年総予算RPO | $634億 | +11% |
Q4の$1M以上の契約件数 | 400件 | – |
新製品とAI関連
- Agentforce & Data Cloud: 通年の売上は$9億に達し、YoY+120%の成長。
- 3,000以上のAgentforce有料契約を締結。
- Data Cloudのレコード数が50兆を突破し、前年比2倍に増加。
- OpenTableは現在73%のチャットボットのクエリをAgentforceで処理。
決算見通し
- 2026年度予想売上: $405億 – $409億 (成長率+7% – 8%)
- 非GAAP営業利益率: 34% (+100bps)
- 通年営業キャッシュフロー成長予想: +10% – 11%
- Agentforceの普及による実質的な収益改善はFY27に顕著に現れる見込み。
質疑応答ハイライト
Agentforceの価格体系
質問 (Morgan Stanley, Keith Weiss): Agentforceの価格体系はシートベースか、消費型なのか。
回答 (Marc Benioff, Brian Millham):
- 実際には混合型のモデルとなり、シートベースの価格モデルと消費型モデルの組み合わせとなる。
- 大手通信企業との契約では$7MがAgentforceに、$13Mが従来のCRM製品に割り当てられた。
AIの展望
質問 (Goldman Sachs, Kash Rangan): SaaSのビジネスモデルはAgentic技術とどのように適合するのか。
回答 (Marc Benioff):
- SaaSは単なるデータベースにはならない。
- AI CRMはデータクラウドとAgentforceが統合されたモデルであり、消費型モデルと連携することでより高い価値を提供。
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