テスラ(ティッカー:$TSLA)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.27 | $0.42 | × |
売上高 | $19.34B (YoY -9.2%) | $21.41B | × |
業績ハイライト
売上・利益・成長率
項目 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
エネルギー事業粗利益 | 過去最高を記録 | Megapackによる売上拡大が寄与 |
自動車マージン | 前四半期比で減少 | 生産台数減と固定費吸収率低下が影響 |
その他収益(Other income) | 前四半期比で$472M減少 | Bitcoinの評価損が主因 |
主な要因・取り組み
- Model Yのグローバル生産ラインを一斉アップデートという前例のない取り組みを成功。
- Model Yは引き続き世界で最も売れている車種(年産110万台)。
- FSD(完全自動運転)搭載のModel Yを6月にオースティンで無人ライド提供開始予定。
- Optimus(人型ロボット)を2025年秋より工場内で数千台規模で導入予定、2030年までに年産100万台体制を目指す。
- エネルギー貯蔵事業(Megapack、Powerwall)が好調:
- Powerwall 3の需要増で供給制約状態。
- 米国外向けには中国メガファクトリーが稼働開始。
業績見通し・ガイダンス
項目 | 数値 | 備考 |
CapEx(2025年予想) | 100億ドル超 | 設備投資拡大、関税影響も含む |
新モデルの生産開始 | 2025年6月予定 | 低価格モデルによる需要創出を見込む |
Robotaxi本格展開 | 2026年中盤以降 | 数百万台規模のFSD運用へ |
Optimus量産体制 | 2029年〜2030年に年産100万台 | 4年以内の量産化を見込む |
質疑応答ハイライト
Robotaxi立ち上げの課題と見通し
Q: Robotaxi立ち上げの最大のリスク要因は?
A: 長尾のバリデーションと安全性の確認が最大の課題。現在オースティンでFSD車両を日々走行させてデータ収集中。6月にはModel Yを用いた有料ライド開始予定。Ashok氏は「Austinモデルでの学習は他都市展開にも転用可能」と説明。
Cybercabと新製造方式(Unboxed)
Q: Cybercabの生産状況は?
A: Bサンプル段階であり、Q2末にはビルドが進む見込み。Gigafactory Texasでの設備設置も順調に進行中。新製造方式Unboxedによる**”5秒に1台”レベルの高速生産**を将来的に実現目指す。
FSD(完全自動運転)の一般向け提供時期
Q: 個人向けFSDはいつ提供されるか?
A: **2025年末までに複数都市で提供予定。**まずは安全確認を徹底しながら段階的に緩和していく方針。
安価モデルの発売計画
Q: 安価モデルはまだ2025年中に登場するか?
A: はい。既存ラインを活用して2025年6月より生産開始予定。低価格と高品質を両立する方針で、月額支払ベースでの競争力重視。
Waymoなどとの競争と市場シェア
Q: Waymoなどとの競争見通しは?
A: Teslaは自社製AIチップと既存車両群を活用できるため、コストとスケールで優位。Musk氏は「2026年後半には数百万台の自律走行車が稼働している」と予測。
Optimus(人型ロボット)の量産計画と課題
Q: Optimusの生産状況と供給網は?
A: 2025年内に数千台をTesla工場で導入予定。2029年〜2030年に年産100万台目指す。課題は希土類磁石など部材の供給制約。
ブランドイメージと需要動向
Q: Q1にブランド毀損による需要減はあったか?
A: 経済状況の影響はあるが、試乗件数は過去最高水準。カリフォルニア州では依然としてTeslaが最も売れている車種。
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