コストコ(ティッカー:$COST)の2024年第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.78 | $3.68 | 〇 |
売上高 | $58.52B (YoY +9.1%) | $58.0B | 〇 |
業績ハイライト
第3四半期の業績
- 純売上高は573億9,000万ドルで、前年同期比9.1%増加
- 既存店売上高は6.6%増加(ガソリンと為替の影響を除くと6.5%増)
- Eコマースの既存店売上高は20.7%増加
- 純利益は16億8,000万ドル(1株当たり3.78ドル)で、前年同期比29.1%増加
- 会員数は7,450万世帯(前年比7.8%増)、カード保有者数は1億3,390万人(前年比7.4%増)
売上高の内訳
- 米国の既存店売上高は6.2%増加(ガソリンと為替の影響を除くと6.0%増)
- カナダは7.7%増加(同7.4%増)
- その他の国際市場は7.7%増加(同8.5%増)
- 来店頻度は世界全体で6.1%増加、米国では5.5%増加
- 客単価は世界全体で0.5%増加、米国では0.7%増加
商品カテゴリー別の動向
- 非食品が最も高い伸びを示し、玩具、タイヤ、園芸用品、ヘルス&ビューティー用品が好調
- ベーカリーも好調で、新商品が売上を牽引
- コアの商品全体でインフレ率はほぼフラットだったが、生鮮食品はゼロ近辺、食品と日用品はわずかなインフレ、非食品はデフレ傾向
店舗数の動向
- 第3四半期に2店舗(いずれも米国)をオープン
- 2024会計年度末までに12店舗(米国9、日本2、韓国1)のオープンを計画
- 通期で30店舗(純増29店舗)のオープンを見込む
質疑応答ハイライト
会員料の値上げについて
- 過去のパターンでは5年ごとに値上げしてきたが、現時点ではタイミングを検討中
- ビジネスのパフォーマンスを見ると値上げの余地はあるが、インフレやリセッションリスクを考慮し慎重に判断する
- 値上げは「する」か「しない」かではなく「いつ」の問題。適切なタイミングと判断した際には、オープンにコミュニケーションする
米国での店舗展開の余地について
- 当初の予想より長く店舗を増やせている。今年は米国を中心に25~30店舗の純増を計画
- 新店舗は既存店の収容力を高め、来店頻度とロイヤルティを高める効果がある
- 米国だけでなく国際市場でも大きな成長機会がある
買い物カゴの拡大について
- 新商品の導入や買い回りの良い品揃えで買い物カゴを増やす取り組みを進めている
- 特に異なる地域からの輸入品が衝動買いを促進することが分かった
- 来店頻度が5%増えているため、買い物カゴ拡大の機会は大きい
アジア市場での成長について
- 一部の成熟市場でも店舗展開の機会は残っている
- 中国など参入したばかりの市場では大きな成長ポテンシャルがある
- 中国では6店舗でオンライン販売を開始し、2時間以内の配送を実現。新規の需要を獲得
コストコ・ロジスティクスの成長について
- 家電、家具、アウトドア用品が成長を牽引し、28%増と高い伸びを実現
- 配送、設置、古い製品の引き取りまでを含めたサービスがメンバーから支持されている
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