ケイデンス(ティッカー:$CDNS)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.17 | $1.13 | 〇 |
売上高 | $1.01B (YoY -1.0%) | $1.02B | × |
ガイダンス 2024Q2EPS | $1.22 ($1.20~$1.24) | $1.43 | × |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $1.04B ($1.03B~$1.05B) | $1.11B | × |
ガイダンス 通年EPS | $5.93 ($5.88~$5.98) | $5.94 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $4.59B ($4.56B~$4.62B) | $4.59B | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期決算ハイライト
- 売上高: 10億900万ドル
- GAAP営業利益率: 24.8%
- 非GAAP営業利益率: 37.8%
- GAAPのEPS: 0.91ドル
- 非GAAPのEPS: 1.17ドル
バランスシートとキャッシュフロー
- 四半期末の現金残高: 10億1,200万ドル
- 債務残高の元本: 6億5,000万ドル
- 営業キャッシュフロー: 2億5,300万ドル
- DSO: 36日
- 自社株買いに1億2,500万ドルを使用
2024年通期の業績見通し(アップデート)
- 売上高: 45億6,000万ドル~46億2,000万ドル
- GAAP営業利益率: 31%~32%
- 非GAAP営業利益率: 42%~43%
- GAAPのEPS: 4.04ドル~4.14ドル
- 非GAAPのEPS: 5.88ドル~5.98ドル
- 営業キャッシュフロー: 13億5,000万ドル~14億5,000万ドル
- フリーキャッシュフローの50%以上を自社株買いに使用予定
第2四半期の業績見通し
- 売上高: 10億3,000万ドル~10億5,000万ドル
- GAAP営業利益率: 26.5%~27.5%
- 非GAAP営業利益率: 38.5%~39.5%
- GAAPのEPS: 0.73ドル~0.77ドル
- 非GAAPのEPS: 1.20ドル~1.24ドル
質疑応答ハイライト
ハードウェア事業
- Z3はエミュレーション、X3はプロトタイピングの新しいプラットフォームで、容量と性能が大幅に向上した。
- ただし新製品への移行期間があるため、第2四半期は若干の売上減少が見込まれる。第3四半期以降に需要が高まり売上が伸びる見込み。
- 従来製品と新製品を並行販売するが、新製品の方が好評価なため、新製品への需要がシフトすると予想される。
- 大規模なAIチップなどの設計ニーズに対応できるため、ハイパースケーラー顧客からの需要増が期待される。
AI関連ソリューション
- Cerebrusなどの実装ツールに加え、検証ツールVeritriumやPCB設計ツールAllegroでAI活用が進んでいる。
- 一方で設計生成分野でのAI活用はこれからで、大規模言語モデル(LLM)の活用が期待される。
- AIにより生産性が大幅に向上しており、顧客による導入が進んでいる。
地域動向
- 中国の売上は前年の大型ハードウェア案件の反動で減少したが、設計活動自体は旺盛。
- 地政学的リスクは事前に織り込み済みで、他地域での成長で補完できる見込み。
IPビジネス
- 第1四半期の受注が好調だった。HBMなどのAI関連IPやインテルとの提携でさらに成長が見込まれる。
- 出荷は下期に集中する見込み。
顧客動向
- ハイパースケーラー企業や半導体メーカーの設計活動が活発化しており、成長を牽引している。
- ハイパースケーラー企業による独自チップ開発の動きが顕著になっている。
戦略
- 無機的成長と小規模M&Aに重点を置く基本戦略に変わりはない。
- 大型のM&A機会も見据えているものの、現時点では具体的な案件はない模様。
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