アメリカンエクスプレス(ティッカー:$AXP)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.49 | $3.26 | 〇 |
売上高 | $16.33B (YoY +8.5%) | $16.60B | × |
業績ハイライト
第2四半期の主な業績
- 収益は過去最高の163億ドルを記録し、前年同期比9%増(為替調整後)
- EPS(1株当たり利益)は4.15ドル、前年同期比44%増
- Accertify社売却による0.66ドルのゲインを除くと、EPS成長率は21%
2024年通期見通し
- EPSガイダンスを13.30-13.80ドルに引き上げ(従来は12.65-13.15ドル)
- 収益成長率は9-11%の範囲を維持
マーケティング投資
- 2024年のマーケティング投資を約60億ドルに増額(前年比約8億ドル増)
- 増額分は全てコア事業から捻出し、Accertify売却益は使用せず
クレジット状況
- クレジットパフォーマンスは引き続き強固
- 貸倒引当率は2.8%と前四半期から若干低下
質疑応答ハイライト
米国消費者およびSMEの動向
- 米国消費者支出は6%増、ミレニアル・Z世代が13%増で牽引
- SME(中小企業)は若干の改善傾向、前四半期よりも有機的な減少幅が縮小
- 国際部門は13%増と好調を維持
マーケティング投資の増額理由
- 60億ドルは過去最高水準
- 機会を見込んで投資を決定、競合他社の動向を受けての判断ではない
- コア事業の収益が想定以上に好調なため、追加投資が可能に
ゴールドカードのリフレッシュ
- 近日中に米国消費者向けゴールドカードのリフレッシュを発表予定
- 既存会員への価値提供、グリーンからゴールドへのアップグレード促進、新規会員獲得などの効果を期待
- マーケティング効果の向上にも寄与
クレジット品質の見通し
- 貸倒率は2024年後半も現在の2.1%程度で安定的に推移する見込み
- 延滞率は季節要因で若干上昇する可能性があるが、貸倒引当率は2.8-2.9%程度を想定
EPS成長率の見通し
- Accertify売却益を除いた実質ベースで、中期的に10%台半ばのEPS成長率を目指す
- マーケティング投資を高水準で維持することで、将来の成長を促進
デジタルバンキングへの投資
- 中小企業や消費者とのエンゲージメント強化が目的
- 複数の口座提供を開始し、今後も機能拡充や利用促進に注力
商品リフレッシュの進捗
- 年間40商品のリフレッシュ計画は順調に進行中
- 新規獲得330万枚、更新率も高水準を維持
- ゴールドカードのリフレッシュが次の大型案件
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