エアビーアンドビー(ティッカー:$ABNB)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.4 | $0.23 | 〇 |
売上高 | $2.14B (YoY +18%) | $2.06B | 〇 |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $2.71B ($2.68B~$2.74B) | $2.74B | × |
業績ハイライト
Q1 2023業績ハイライト
- 売上高は前年同期比18%増の21億ドル
- 純利益と調整後EBITDAはともにQ1の過去最高を記録
- 過去12ヶ月のフリーキャッシュフローは42億ドルで、フリーキャッシュフローマージンは41%
事業の進捗
- 「Icons」の立ち上げにより、コアビジネスを超えた事業拡大の基盤を構築
- 過去数年間で事業は著しく進歩し、今後の成長に向けた準備が整った
質疑応答ハイライト
海外展開と米国アプリダウンロード増加について
- 海外展開では、高い浸透率を持つ米国、カナダ、オーストラリア、フランス、英国に次ぐ有望市場としてメキシコ、ブラジル、ドイツ、イタリア、スペイン、日本、韓国、中国、インドなどを挙げた
- 各国でのAirbnbの浸透率に大きな差があり、認知度が上がれば、特にアジアでは若い旅行者層を中心に受け入れられる可能性が高いと見ている
- 米国でのアプリダウンロードが前年同期比60%増加した主な要因は、有料広告ではなく、ダウンロードを促進するためのUX最適化の取り組みによるもの
価格設定と供給量の動向について
- 世界のホテル価格が上昇しているのに対し、Airbnbのリスティング価格は同条件で比較すると低下しており、今後もその傾向は続くと予想される
- リスティングの品質向上の取り組みにより、品質基準を満たさない物件を数万件削除したが、宿泊先の総リスティング数は前年同期比17%増と伸び続けている
- 需要よりも供給の伸びが上回っていることから、価格への圧力が和らいでいる
Airbnbの成長戦略について
- 成長戦略は、1)コアビジネスの強化、2)海外展開の加速、3)コアビジネス以外への事業拡大の3つの領域に注力
- 特にコアビジネス以外への事業拡大は、創業者のBrian Chesky氏自身が最も力を入れている領域
- 今後3年間で、Airbnbが宿泊事業だけでなく、複数の事業を展開する企業へと変革を遂げることを目指している
人工知能(AI)の活用について
- Airbnbは以前からAIを活用してきたが、この1年で大きな進展があった
- 具体的には、コンピュータビジョンモデルによるホスト写真の自動整理、ホストとゲストのメッセージのための返信提案、不正予約の検出などにAIを活用
- 当面はカスタマーサービス分野でのAI活用に注力し、将来的には検索などのユーザー体験全般に活用範囲を広げ、AIを活用したコンシェルジュサービスの実現を目指す
特別イベント開催時のAirbnbの強みについて
- 皆既日食やオリンピック、ユーロカップなどの特別イベント時には、開催地周辺の宿泊需要が急増するが、Airbnbはホテルのない地域でも柔軟に宿泊先を提供できる
- イベント需要増加に合わせてホストも増えており、例えばパリでは前年同期比40%近くリスティング数が増加
- 都市部だけでなく地方にも経済効果を波及させられるのがAirbnbの強み
コメント