トレードデスク(ティッカー:$TTD)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.39 | $0.36 | 〇 |
売上高 | $584.55M (YoY +25.9%) | $578.1M | 〇 |
ガイダンス 2024Q3売上高 | $618M | $605.5M | 〇 |
業績ハイライト
第2四半期の業績
- 売上高は5億8500万ドルで、前年同期比26%増
- 調整後EBITDAは約2億4200万ドル、売上高の約41%
- 北米が事業の約88%を占め、国際事業が約12%
チャネル別の状況
- CTVを含むビデオが事業の高40%台を占め、引き続き成長
- ローカルが事業の中30%台を占める
- ディスプレイ広告は低10%台、オーディオは約5%
今後の見通し
- 第3四半期の売上高は前年同期比25%増の少なくとも6億1800万ドルを見込む
- 第3四半期の調整後EBITDAは約2億4800万ドルを見込む
質疑応答ハイライト
デジタル広告環境と市場シェア獲得について
- 比較的安定したデジタル広告環境が続いている
- CMOは不確実性に直面しており、データ駆動型の合理的な意思決定を求めている
- The Trade Deskはバイサイドに注力しており、買い手市場である広告業界で強い立場にある
- プログラマティック広告の採用拡大により、どのような環境下でもシェア拡大が可能と確信している
CTV市場の競争環境について
- 過去3-4ヶ月で多くの変化があった(Netflix、FOX、Roku等とのパートナーシップ拡大)
- AmazonのようなウォールドガーデンアプローチはCTVでは機能しにくい
- The Trade Deskの客観性が最大の戦略的資産であり、広告主が最適な選択をするのを支援できる
UID2戦略について
- Googleのクッキー廃止計画延期に関わらず、UID2戦略に変更はない
- UID2はクッキーの単なる代替ではなく、より広範なアイデンティティフレームワーク
- CTVやオーディオなどログイン環境では急速に普及が進んでいる
中期的なCTV収益成長見通しについて
- プレミアムインベントリの増加により、The Trade Deskは非常に有利な立場にある
- 今後2-3年で最も効果的なテレビ広告エコシステムが出現すると予想
- データ駆動型広告がレガシーメディア企業の唯一の活路になると考えている
GoogleのDOJ訴訟とその影響について
- 2024年は規制面で重要な年になる見込み
- Googleのネットワーク事業の縮小は、オープンインターネットへの注力低下を示している
- The Trade Deskにとっては、より公平な競争環境でシェア拡大の機会が生まれる可能性がある
Netflixとのパートナーシップについて
- テストは開始されたが、本格的な規模拡大はこれから
- 2024年が両社のパートナーシップにとって重要な年になると予想
CTVにおけるビッダブルプログラマティックの採用状況
- バイヤー、セラー双方でビッダブル取引への需要が高まっている
- CPMの高騰により、広告主はよりデータ活用とパフォーマンス向上を求めている
- 今後、アップフロントはハンドシェイクよりもフォワード契約に近いものになると予想
リテールメディアとアイデンティティ戦略について
- パブリッシャーはログインとユーザー認証の戦略が必要、特にブラウザ環境で重要
- リテールメディアは測定ゲームを変える重要な要素
- 広告主はデータ活用のためのアイデンティティ戦略が必要
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