クラウドフレア(ティッカー:$NET)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.20 | $0.13 | 〇 |
売上高 | $430.1M (YoY +28.2%) | $424.03M | 〇 |
ガイダンス 2024Q4EPS | $0.18 | $0.17 | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $451.5M ($451M~$452M) | $455.8M | × |
ガイダンス 通年EPS | $0.74 | $0.72 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $1.6615B ($1.661B~$1.662B) | $1.66B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- 売上高は前年同期比28%増の4億3,010万ドル
- 営業利益は6,350万ドル(営業利益率14.8%)で前年同期比約50%増
- フリーキャッシュフローは4,530万ドル(売上高比11%)
- 粗利益率は78.8%で長期目標範囲(75-77%)を上回る
顧客メトリクス
- 支払顧客数は約221,500で前年同期比22%増
- 大口顧客(年間10万ドル超)は3,265社で前年同期比28%増
- 四半期の新規大口顧客獲得数は過去最高の219社
- ドルベースの純リテンションレートは110%(前四半期比2ポイント減)
- Fortune 500企業の35%が有料顧客に
地域別売上高
- 米国:売上高の50%を占め、前年同期比22%増
- EMEA:売上高の28%を占め、前年同期比31%増
- APAC:売上高の14%を占め、前年同期比38%増
質疑応答ハイライト
マクロ環境の見通しについて
- 全体的に環境は若干改善傾向
- 欧州で引き続き強さを見せている
- アジアも好調を維持
- 北米市場も底を打ち、やや改善の兆し
- 社内の実行力に改善の余地があり、それが今後の焦点
AI関連の展開について
- AIトレーニングからAIインファレンスへの顧客の関心シフトが顕著
- ある大手AI企業と700万ドルのWorkers AI契約を締結
- 従来のクラウドと比較して2倍のパフォーマンス向上を実現
- GPUの展開を世界中で加速、利用効率も従来の5-10%から大幅に向上
- インファレンス処理を世界中のエッジで実行可能な強みを持つ
セールス組織の変革について
- セールス生産性は2022年の最高水準まで回復
- 2025年から正社員営業担当者の数が大幅に増加する見込み
- エンタープライズセグメントへの注力を強化(新規採用の70%がエンタープライズ向け)
- 欧州チームの生産性は前年同期比22%増
- アジアチームは過去3四半期で生産性40%増を達成
パブリックセクターの状況について
- 2023年は特に強い成長を示した分野
- 現在は継続的な成長を維持しているものの、特筆すべき成長は見られていない
- 選挙関連のサイバーセキュリティ支援が、政府関係者との関係構築に寄与
- FedRAMP認証取得により、連邦政府向けビジネス拡大の障壁を解消
- セールス組織の拡充を進めており、現時点でキャパシティの制約はない
データ関連製品(R2、D1)の展開状況について
- R2は特にAIトレーニングワークロードで強みを発揮
- 大規模データセットのGPU処理において重要な役割を果たす
- D1はAI分野での直接的な貢献は限定的だが、従来型SQLデータベースとして機能
- これらのコンポーネントにより、完全なアプリケーション構築が可能に
- Hyperdriveや耐久性のあるオブジェクト/データベースなど、独自の機能を提供
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