マーベル(ティッカー:$MRVL)の2026年度第1四半期決算についてまとめます
- 決算概要
- 業績ハイライト
- 質疑応答ハイライト
- Q1: 3nm XPUの独占性と内容量はどうなっているのか?(BofA Vivek Arya)
- Q2: 複数顧客への対応余力はあるか?(Deutsche Bank Ross Seymore)
- Q3: SerDes技術・NVIDIAとの提携について(Stifel Tore Svanberg)
- Q4: AI収益とデータセンター構成比の変化(UBS Tim Arcuri)
- Q5: 下期の需要動向(Wolfe Research Chris Caso)
- Q6: AIと非AIの成長比較(Piper Sandler Harsh Kumar)
- Q7: 光学関連の需要動向(Barclays Tom O’Malley)
- Q8: カスタムシリコンの粗利益率に関する見解(JP Morgan Blayne Curtis)
- Q9: 複数経路での開発リスクとNVIDIAとの提携(Needham Quinn Bolton)
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $0.62 | $0.61 | 〇 |
| 売上高 | $1.90B (YoY +63.8%) | $1.88B | 〇 |
| ガイダンス 2026Q2EPS | $0.67 ($0.62~$0.72) | $0.67 | 〇 |
| ガイダンス 2026Q2売上高 | $2.0B ($1.9B~$2.1B) | $1.98B | 〇 |
業績ハイライト
売上高・利益・成長率
| 指標 | 実績(Q1 FY2026) | 前四半期比 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | $1.895B | +4% | +63%(過去最高) |
| 非GAAP EPS | $0.62 | – | +180% |
| GAAP EPS | $0.20 | – | – |
| GAAP粗利益率 | 50.3% | – | – |
| 非GAAP粗利益率 | 59.8% | – | – |
| 営業キャッシュフロー | $333M | – | – |
CEOコメント(Matt Murphy)
「データセンター市場を中心としたAI需要が引き続き力強く、売上・EPSともに過去最高を記録。エンタープライズネットワーキングとキャリアインフラの回復も寄与。自社株買いも大幅に増額し、株主還元を強化。」
セグメント別売上高
| セグメント | Q1 FY2026売上 | 前四半期比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| データセンター | $1.44B | +5% | 売上の76%、YoY +76%、AIが過半を占める |
| エンタープライズネットワーキング | $168M | +14%(全体) | 回復継続 |
| キャリアインフラ | $138M | 〃 | 〃 |
| コンシューマー | $63M | -29% | 季節要因とゲーミングが主因、Q2は+50%成長見込み |
| 自動車・産業 | $76M | -12% | 自動車は微増、産業の減少が影響 |
業績見通し(ガイダンス) – Q2 FY2026
| 指標 | 見通し |
|---|---|
| 売上高 | $2.0B ± 5%(YoY +57%) |
| GAAP粗利益率 | 50~51% |
| 非GAAP粗利益率 | 59~60% |
| GAAP営業費用 | 約$735M |
| 非GAAP営業費用 | 約$495M |
| 非GAAP EPS | $0.62~$0.72 |
| GAAP EPS | $0.16~$0.26 |
| 発行済株式数(希薄化後) | 874M株 |
資本政策・財務状況
- 自社株買い:$340M(前四半期の$200Mから大幅増)
- 配当金:$52M
- 現金・現金等価物:$886M
- 総負債:$4.2B(ネットデット/EBITDA 1.42倍)
注目トピック
- Infineonへの自動車Ethernet事業売却:$2.5Bで2025年に完了見込み。資本配分の柔軟性強化へ。
- AIシリコン事業が好調:大手米国ハイパースケーラーとのXPUプログラムが本格量産入り。次世代3nmにも進展あり。
- カスタムシリコンの成長期待:複数のハイパースケーラーと次世代XPUの共同開発進行中。
- 光インターコネクト製品が業界を牽引:400G/1.6T/3.2Tへのロードマップ、OFC 2025で高評価。
- NVIDIAとのパートナーシップ発表:NVLink Fusion対応、次世代AIインフラ向けカスタムチップに貢献。
- 新しいマルチダイパッケージング技術発表:既に量産出荷開始済み。
質疑応答ハイライト
Q1: 3nm XPUの独占性と内容量はどうなっているのか?(BofA Vivek Arya)
Q: 他社との競合もある中で、Marvellは現在進行中のXPUプログラムでどれだけの独占性を保っているのか?次世代での内容量(コンテンツ)は増加しているのか?
A(Matt Murphy):
- 現在のXPUはMarvellが出荷中の現行世代。
- 3nm世代でもウエハー・パッケージングキャパシティを確保済み。
- 他社との併存もあり得るが、「我々のカスタムシリコン収益は今後も継続的に増加する」と明言。
- 顧客が複数ルートを取る可能性は認めつつ、自社の成長見通しは堅調。
Q2: 複数顧客への対応余力はあるか?(Deutsche Bank Ross Seymore)
Q: Marvellは今後さらなるハイパースケーラー顧客の増加に対応可能か?
A(Murphy):
- R&D再配分と人材最適化で対応可能。
- 次の波となるハイパースケーラー(非トップ4)との接触も進行中。
- 複数案件を同時進行できる体制を整備済み。
Q3: SerDes技術・NVIDIAとの提携について(Stifel Tore Svanberg)
Q: Marvellの200G SerDesやNVLink Fusionとの連携について。
A(Murphy):
- 200G SerDesおよび400Gの技術リードを強調。
- NVIDIAとの提携は、XPUsを持つ顧客がNVIDIAのNVLinkインフラと接続可能にするチップレット形式。
- エコシステム全体の柔軟性を高める狙い。
Q4: AI収益とデータセンター構成比の変化(UBS Tim Arcuri)
Q: AI関連収益の全社比率や今後の見通しは?
A(Murphy):
- 現在、データセンター収益の過半はAI由来。
- 将来的には全社売上における過半数がAI由来となる見通し。
- カスタムビジネスは粗利益率が低いため、構成比変化で粗利率も影響。
Q5: 下期の需要動向(Wolfe Research Chris Caso)
Q: 下期の業績見通しは?
A(Murphy):
- AI・データセンターの需要は引き続き堅調。
- エンタープライズネットワーキング・キャリアインフラも回復基調継続。
- 全体として堅実な成長トレンドを想定。
Q6: AIと非AIの成長比較(Piper Sandler Harsh Kumar)
Q: データセンター内のAIとそれ以外の成長寄与について。
A(Murphy):
- データセンター収益はAI中心に拡大。
- オンプレミスは減少傾向にあり、今後の成長はAI主導で進行。
Q7: 光学関連の需要動向(Barclays Tom O’Malley)
Q: 光製品(1.6T等)の需要状況とAmazonとの関係について。
A(Murphy):
- 光学製品は堅調に推移、1.6Tは5nmで出荷開始、3nmでも進行中。
- Amazonとの関係では、カスタム以外のケーブル・リタイマー等も進展中。
Q8: カスタムシリコンの粗利益率に関する見解(JP Morgan Blayne Curtis)
Q: ASIC(XPU等)の粗利益率は今後どうなるのか?
A(Murphy):
- 高ボリューム案件ほど粗利率は低下するが、営業利益額では貢献大。
- 他の高粗利なカスタム案件(NICなど)とのバランスで全体を管理。
Q9: 複数経路での開発リスクとNVIDIAとの提携(Needham Quinn Bolton)
Q: デュアルソース化によるリスクとNVIDIAとの技術連携の詳細は?
A(Murphy):
- 顧客が複数ルートを同時に追う可能性はあり。ただし、現行および次世代プログラムの継続性には自信。
- NVIDIAとの連携はチップレットを活用した構成が想定され、既に顧客から高い関心あり。

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