決算:ISRG 2025Q1

決算

インテュイティヴ・サージカル(ティッカー:$ISRG)の2025年度第1四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for ISRG

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$1.81$1.73
売上高$2.25B
(YoY +19.0%)
$2.19B

業績ハイライト

📊 売上・利益・成長率

項目2025年Q1実績前年同期比コメント
売上高$2.25B+19%(為替調整後+20%)SP・IONプラットフォームの成長が牽引
純利益(GAAP)$698M+28%EPS $1.92(前年$1.51)
純利益(Pro forma)$662M+22%EPS $1.81(前年$1.50)
粗利益率(Pro forma)66.4%▼1.2pt新工場の減価償却と新製品ミックスにより減少
営業費用(Pro forma)+12%主に人員増(製造部門中心)と施設コスト増による

🟩 ポジティブポイント
・全体売上・純利益が二桁成長、特にSPとIONプラットフォームが急成長
・da Vinci 5に対する米国での強い顧客反応

🟥 ネガティブポイント
・粗利益率が低下、関税影響が後半にかけて拡大見込み
・日本、ドイツ、英国での設備投資抑制によりO.U.S.資本売上は横ばい


🏥 手術件数・システム導入

項目数値前年比備考
da Vinci手術件数約1,438,000件(推定)+17%(日数調整後+18.5%)米国一般外科とインド・韓国が牽引
ION手術件数約31,000件+58%米国中心、オーストラリアと中国でも初期展開中
SP手術件数非開示(急成長)+94%韓国、日本、欧州で拡大中
da Vinci設置台数367台+17%うちDV5は147台、SPは19台
DV5設置台数累計509台DV5導入が好調、今後さらに加速予定
システム稼働率Multiport: +2%、SP: +26%、ION: +5%特にSPの稼働率が高水準

📉 ガイダンス(2025年通期見通し)

項目修正後見通し前回見通しコメント
手術件数成長率15%〜17%13%〜16%第1四半期の好調を受け上方修正
粗利益率(Pro forma)65.0%〜66.5%67.0%〜68.0%関税影響(収益の約1.7%)を反映し下方修正
営業費用成長率10%〜14%主に人員と施設関連コスト増加を反映
非現金株式報酬費用$770M〜$790M
その他収入(主に金利収入)$370M〜$400M維持
設備投資額$650M〜$750M上方修正新工場建設が背景
税率22%〜23%維持

⚙️ 新製品・技術進展

  • da Vinci 5(DV5)
    • 510(k)未承認の新機能(リアルタイム映像・3Dモデル・力覚フィードバック)を2025年後半に搭載予定。
    • 初の完全統合型DV5を設置。
    • ケースインサイト機能を搭載し、手術動画やエネルギーデータに基づく分析支援が可能。
  • Force Feedback技術(力覚フィードバック)
    • 一部症例において**腸管機能の早期回復(<24時間)**に有効との初期研究結果。
    • 新人外科医の縫合精度向上・組織損傷減少にも寄与。
    • 6種類の器具で利用可能。供給制約あり、年末までに本格展開予定

質疑応答ハイライト

🎯 関税影響と対応策

Q: 関税の影響は?(1.7%)今後どう対処する?
A:

  • 中国との輸出入に関わる関税(約半分)、欧州やメキシコ由来の部品関税(約40%)が主因。
  • 粗利益率は四半期ごとに悪化予定(Q4が最大影響)。
  • 供給網最適化、部材調達地変更、認証取得、在庫最適化などが中長期の対応策。
  • 2025年中の対応によるコスト削減効果は期待薄

🟥 関税による収益圧迫リスクが明確に浮上。


📈 da Vinci 5と資本投資動向

Q: DV5の導入比率の進展は?
A:

  • 米国でのDV5設置比率はQ4→Q1で増加
  • 顧客の反応は非常にポジティブで、2025年後半に本格普及を見込む。

Q: 設備投資環境は?
A:

  • 米国ではリースや使用料ベース契約が奏功し堅調。
  • 欧州・日本では政府支出抑制や軍事費優先の影響あり。
  • 利用率向上支援や収益性分析ツールの活用で既存顧客を支援。

🟩 DV5は牽引役として十分な初速を記録。


🌍 国際展開・地域別動向

Q: OUS手術件数+24%の要因と持続性は?
A:

  • インド・台湾などの新興市場で著しい成長。
  • 英国では手術待機リスト解消に寄与し、評価上昇。
  • 一部市場(独・日・英)では資本支出制限が成長の壁となる可能性あり。

🟩 新興国・英市場がグローバル成長をけん引中。


⚕️ 医療領域別の取り組み(After-hours・心臓手術)

Q: After-hoursや心臓外科分野の進展は?
A:

  • After-hours手術は、緊急症例への均質な対応を目的に拡大中。
  • 心臓外科はDV5と併せて、構造的心疾患治療と競合し得る成長分野。

🟩 新たな診療領域への展開が始動。

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