GEエアロスペース(ティッカー:$GE)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.15 | $1.13 | 〇 |
売上高 | $8.49B (YoY +6%) | 9.38B | × |
ガイダンス 通年EPS | $4.275 ($4.20~$4.35) | $4.24 | 〇 |
業績ハイライト
第3四半期の主要数値
- 受注高:28%増
- 売上高:6%増(サービスと機器の成長による)
- 営業利益:14%増
- 調整後EPS:25%増
- フリーキャッシュフロー:18億ドル(転換率140%超)
Commercial Engines & Services (CES)部門
- 受注高:29%増(サービス・機器とも20%超の成長)
- サービス収入:10%増
- 営業利益:16%増
- バックログ:1,490億ドル(90%超がサービス関連)
Defense & Propulsion Technologies (DPT)部門
- 受注高:19%増
- エンジン出荷:前四半期比8%増も前年同期比では減少
- 利益:減少
通期見通し(上方修正)
- 売上高:従来予想を維持(CESは低10%台から中10%台の成長、DPTは中から高単位の成長)
- 営業利益:67-69億ドル(従来予想から1.5億ドル引き上げ)
- 調整後EPS:4.20-4.35ドル(従来予想から0.20ドル引き上げ)
- フリーキャッシュフロー:56-58億ドル(従来予想から2.5億ドル引き上げ)
質疑応答ハイライト
2025年の見通しについて
- 現在、戦略的計画レビューを実施中で、年末に取締役会で検討後、1月に詳細を発表予定
- 商用サービスは強い需要が継続し、低二桁成長を予想
- CFM56とGE90は退役率が低く、シェアを維持
- LEAPサービスは好調に推移
- 機器部門は2024年より成長率が加速する見込み
- DPT部門は強い受注残を背景に中から高単位の成長を予想
LEAPエンジンの生産について
- 第3四半期は主要サプライヤーからの部品供給が18%増加
- 新しいHPTブレードは製造が容易で、認証取得後は生産能力の向上に寄与
- ボーイングのストライキの影響はあるものの、エアバスとボーイング両社の増産計画に対応
- サプライチェーンの改善に向けて550人以上のエンジニアを現場に派遣
777X/GE9Xプログラムの遅延影響
- 運用面での変更はなく、エンジンのテストと生産準備は継続
- 2024年第4四半期には数台の出荷を予定
- 2025年の具体的な出荷数はボーイングと調整中
- コスト削減は計画通り進行(50機目までに30%削減、250機目までにさらに30%削減)
- 2030年までに採算性の確保を見込む
ショップビジット(整備)の動向
- 内部ショップビジットは前年同期比横ばい
- スペアパーツ販売は増加
- 第4四半期は高い受注残を保有
- CFM56のショップビジットのピークは2025年で、2027年まで高水準を維持する見込み
- GE90は75%の機体が2回目の整備を未実施で、今後の需要が期待される
- GEnxは時間外翼の改善により、整備時期が2025-28年から2028-31年にシフト
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