ダナハー(ティッカー:$DHR)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.71 | $1.57 | 〇 |
売上高 | $5.8B (YoY +3.2%) | $5.59B | 〇 |
業績ハイライト
2024年第3四半期の主要業績
- 売上高:58億ドル
- コア売上成長率:+0.5%
- 粗利益率:58.7%
- 調整後営業利益率:27.5%(前年比-10bps)
- 調整後1株当たり利益:1.71ドル(前年比横ばい)
- フリーキャッシュフロー:12億ドル
地域別業績
- 先進国市場:低単位台成長
- 北米:低単位台成長
- 西欧:中単位台成長
- 高成長市場:中単位台減少
- 中国:高単位台減少
セグメント別業績
- バイオテクノロジー:前年比横ばい
- バイオプロセス:低単位台成長
- ディスカバリー&メディカル:高単位台減少
- ライフサイエンス:前年比-2%
- 機器事業:中単位台減少
- ゲノミクス消耗品:低単位台減少
- 診断:前年比+5%
- 臨床診断:低単位台成長
- Cepheid(分子診断):二桁成長
質疑応答ハイライト
機器事業の動向について
- 中国を除く機器売上は低〜中単位台のマイナス
- 先進国市場は前四半期から安定的に推移
- 北米の製薬・バイオテク顧客で初期の改善の兆しが見られる
- アカデミア市場は北米で安定、欧州でやや弱含み
- 中国では刺激策発表後も具体的な実施詳細待ちの状態で、顧客の購買決定が遅れている
バイオプロセス事業の回復傾向
- 5四半期連続で受注の順次改善が続いている
- 第3四半期の受注は前年比20%以上の成長
- Book-to-bill比率は約1.0まで改善
- 大手顧客を中心に通常の発注パターンに戻りつつある
- 小規模顧客(全体の約25%)は依然として慎重な投資姿勢が続く
Cepheidの好調な業績について
- 呼吸器関連収益が425百万ドルと予想(200百万ドル)を大幅に上回る
- 第4四半期の呼吸器シーズンに向けた先行購入の影響が大きい
- 非呼吸器試薬は中核製品で15%以上の成長
- A群連鎖球菌、性感染症、泌尿器系検査で20%以上の成長
- 特に米国のIDN(統合医療ネットワーク)での拡大が顕著
中国市場の状況と見通し
- 診断部門の中国売上は低二桁のマイナス
- VBP(集中購買)の影響は3年間で150百万ドルと想定
- 最近VBP関連の活動が活発化している傾向
- バイオプロセス市場では現地企業との競合があるが、グローバル展開を目指す顧客は引き続き多国籍企業の製品を選好
- 刺激策の具体的な実施が見られるまでは低調な状態が続くと予想
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