エアビーアンドビー(ティッカー:$ABNB)の2025年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $1.03 | $0.94 | 〇 |
| 売上高 | $3.10B (YoY +12.7%) | $3.03B | 〇 |
| ガイダンス 2025Q3売上高 | $4.065B ($4.02B~$4.11B) | $4.05B | 〇 |
業績ハイライト
売上・利益・成長率
| 指標 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | $3.1B(31億ドル) | +13% |
| 調整後EBITDA | $1.0B(10億ドル) | +18%(前年は32.5%→今期34%) |
| EBITDAマージン | 34% | +1.5pt |
| 純利益 | $642M | +16% |
| EPS(一株当たり利益) | $1.03 | +20% |
| フリーキャッシュフロー | $1.0B(10億ドル) | – |
| 直近12ヶ月のFCF | $4.3B(43億ドル) | FCFマージン:37% |
地域別成長(Nights & Seats Booked)
| 地域 | 成長率(前年比) |
|---|---|
| ラテンアメリカ | 高い2桁台成長 |
| アジア太平洋 | 中程度の2桁成長 |
| EMEA(欧州・中東・アフリカ) | 中程度の1桁成長 |
| 北米 | 低い1桁成長 |
※新指標「Nights & Seats Booked」=宿泊数+サービス・体験の座席予約数の合計
ガイダンス(見通し)
| 指標 | Q3 2025 見通し | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | $4.02B〜$4.1B | +8%〜10% |
| Nights & Seats Booked | Q2と同程度の成長率 | – |
| ADR(平均宿泊単価) | わずかに上昇(為替の影響が主因) | – |
| EBITDA | $2B超 | 減益(前年の高比較) |
| 通年EBITDAマージン | **最低でも34.5%**を維持予定 | 成長投資込み |
株主還元
- 自社株買い:Q2に10億ドルを実施、1.5Bドルの残額あり。
- 新たな自社株買い枠:追加で最大60億ドルの承認を発表。
- 2022年以降:完全希薄化ベースで発行済株式数を8%削減。
経営陣のコメントと施策
✅ ポジティブ要素
- Q2は予約・売上・利益すべてで市場予想を上回る。
- サービス・体験(Experiences)の再設計が成功。平均評価4.93(宿泊は4.8)。
- 日本におけるキャンペーン成果:Q1比で宿泊数増加、初回利用者15%増。
- ツール・ド・フランス、Lollapalooza、IOC(ミラノ冬季五輪)、FIFAとの提携強化でブランド価値向上。
⚠ ネガティブ要素
- Q4にかけて前年比較が厳しくなるとの見通し(特にパリ五輪後)。
- 成長投資(200Mドル)は利益率を一時的に圧迫。
- 北米市場の伸びが鈍化(低い1桁成長)。
質疑応答ハイライト
Airbnb Experiences(体験事業)の進捗と見通し
Q(Evercore):Attach rate(宿泊予約に対する体験予約の比率)の目標は?
A(Chesky):
- 今回の再設計で知名度が大きく向上(13,000記事、6.6億SNSインプレッション)。
- Attach rateの数値は未開示だが、今後大幅な向上を見込む。
- パリなど特定都市でテスト→グローバル展開予定。
- Airbnb Originals(自社企画の体験)の40%は地元住民が予約。
成長市場とガイダンスに関する質問
Q(Bernstein):パリ五輪や季節性の影響は?中長期の成長期待は?
A(Mertz):
- Q4は2024年との比較が厳しく、成長率はQ3より鈍化の可能性。
- ブラジル・日本・ドイツなど拡張市場はコア市場の2倍成長。
- 北米シェアは200bp低下しラテンアメリカに移動。
マーケティング戦略
Q(Goldman Sachs):今後のマーケティングの重点と変化は?
A(Chesky):
- TVからSNS(ソーシャル)広告へ移行中。
- Airbnbの包括的ブランド(宿・体験・サービス)を一括で訴求する。
- SNS広告は精緻なターゲティングと即時予約誘導が可能。
A(Mertz)補足:
- Programmatic広告は比率変わらず、体験・サービスの拡販は現地の供給獲得チーム中心。
体験・サービスの品質管理
Q(Jefferies):体験の供給スケーリングと品質維持のバランスは?
A(Chesky):
- 全体験を審査制で事前チェック(宿より厳格)。
- サードパーティを活用し、拡張可能な審査体制を構築。
- 顧客満足を最重要視し、ローカル規制順守にも注力。
買収戦略と成長加速
Q(Oppenheimer):買収による成長再加速の可能性は?
A(Chesky):
- 買収には前向きで、技術基盤を再構築した今が好機。
- ただし統合コストとのトレードオフも注視。
アプリ再設計の効果
Q(Baird):アプリホームページ・Tripタブの利用状況は?
A(Chesky):
- 検索から**「発見・ブラウズ型」へ大きくシフト**。
- Tripタブで旅行中の行動データを活用し体験・サービスのクロスセルが加速。
- OTAにはない強みで差別化。
米国成長の伸び悩みと対応策
Q(BofA, Morgan Stanley):
- 米国の低成長の要因は?
- 成長加速に向けた具体的施策は?
A(Mertz & Chesky):
- ホテルからのシェア奪取は依然として大きな余地あり。
- 価格の競争力、ホスティングの容易さ、安全性を強化。
- Co-host(ホスト代行)により新規供給を加速。
- Heartland州やヒスパニック層など未開拓ターゲットを攻める。
サービスの初期状況と可能性
Q(JPMorgan):サービスの戦略と拡張性は?
A(Chesky):
- 写真撮影、シェフ、マッサージ等10カテゴリーで初期展開。
- ローカル利用も10%あり、「旅行者以外」への拡大余地大。
- 体験より市場規模は大きいと予想。
イベントパートナーシップの効果
Q(JPMorgan):大型イベントとの提携の意義は?
A(Chesky):
- ホスト供給の増加に直結(例:パリで供給+50%)。
- 規制当局との関係強化、ブランド信頼性の向上にも有効。
- IOC, FIFA, Lollapaloozaなどとの提携を通じグローバルブランドへ。
AIと今後の戦略
Q(UBS, Wells Fargo):AI活用と今後の方向性は?
A(Chesky):
- まずはカスタマーサポートAIで15%の問い合わせ削減。
- 今後、AIによる旅程管理・検索機能をTripタブ中心に強化。
- 長期的には「AIネイティブアプリへの進化」を目指す。

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