バーティブ(ティッカー:$VRT)の2025年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $1.24 | $0.99 | 〇 |
| 売上高 | $2.68B (YoY +29%) | $2.59B | 〇 |
| ガイダンス 2025Q4EPS | $1.26 ($1.23~$1.29) | $1.25 | 〇 |
| ガイダンス 2025Q4売上高 | $2.85B ($2.81B~$2.89B) | $2.82B | 〇 |
| ガイダンス 通年EPS | $4.10 ($4.07~$4.13) | $3.82 | 〇 |
| ガイダンス 通年売上高 | $10.20B ($10.16B~$10.24B) | $10.08B | 〇 |
📊 業績ハイライト
📈 売上・受注・利益の概要
| 項目 | 数値 | 前年同期比 | コメント |
|---|---|---|---|
| 調整後EPS | $1.24 | +63% | 税率の改善と営業利益の増加により大幅成長 |
| 売上高(純売上ベース) | $2.85B(Q4見通し) | +20%(見通し) | 通期売上ガイダンス:$10.2B(+27% YoY) |
| 調整後営業利益 | $596M | +43% | ガイダンス超過(+86M) |
| 営業利益率(調整後) | 22.3% | +230bps(前年比) | 価格改善と生産性向上により大幅拡大 |
| 調整後フリーキャッシュフロー | $462M | +38% | フリーCFコンバージョン率:95% |
| 受注(Q3) | YoY +60%、QoQ +20% | +21%(TTMベース) | ブック・トゥ・ビル比率 1.4x |
| 受注残高(バックログ) | $9.5B | +30% YoY | 前四半期比 +12%、強い2026年の見通しを示唆 |
| 純負債レバレッジ | 0.5x | – | 通期末には0.2xへの改善見通し |
🌎 地域別売上動向(Q3)
| 地域 | 売上成長率(YoY) | コメント |
|---|---|---|
| アメリカ | +43% | AI需要加速、価格改善とオペレーティングレバレッジでマージン+400bps |
| APAC | +21% | AIインフラ需要が引き続き拡大、マージンも堅調 |
| EMEA | -4% | 電力供給と規制課題により苦戦、2026年後半の回復を期待 |
📌 ガイダンス(2025年通期・Q4)
✅ 2025年通期ガイダンス(更新)
| 指標 | ガイダンス | 前年比 |
|---|---|---|
| 調整後EPS | $4.10 | +4% |
| 売上高 | $10.2B | +27%(オーガニック) |
| 営業利益(調整後) | $2.06B | +33% |
| 営業利益率(調整後) | 20.2% | +80bps |
| フリーキャッシュフロー | $1.5B | コンバージョン95% |
✅ Q4ガイダンス(2025年)
| 指標 | ガイダンス | 前年比 |
|---|---|---|
| 調整後EPS | $1.26 | +27% |
| 売上高 | $2.85B | +20%(オーガニック) |
| 営業利益(調整後) | $639M | +27% |
| 営業利益率(調整後) | 22.4% | +10bps(QoQ) |
※ 新たな関税(Section 232等)に対応しつつ、収益性を維持
🧠 経営陣コメント(要約)
- Dave Cote(会長):「全指標でガイダンス超え。デジタル化初期段階においてVertivは市場リーダー。」
- Gio Albertazzi(CEO):
- 「AI・クラウドの需要拡大により、バックログと受注が加速。」
- 「EMEAの課題に対応するため構造改革を進行中。」
- 「研究開発投資を2026年に20%以上増加予定。」
- David Fallon(CFO):
- 「2029年に25%の営業利益率達成に向けた軌道上にある。」
- 「2026年以降、関税の影響は相殺可能。」
❓ 質疑応答ハイライト
📌 注目の質問①:受注急増(+60%)の背景と今後の大型案件反映時期
Q(Evercore):「OracleやOpenAIの大型案件がVertivの注文に反映されるのはいつ頃か?」
A(CEO):「顧客のRPOや契約はサービス系が多く、VertivがPOを受け取るフェーズはその後。プロジェクトの段階的な進行に応じてインフラ注文が入るため、受注は徐々に反映される。」
📌 注目の質問②:サービス事業の成長性と収益性
Q(Melius Research):「サービス部門のマージン構造と成長性について教えて欲しい。」
A(CEO):
- 「サービス事業は明確に利益率が高く、製品以上の収益性あり。」
- 「成長は若干ラグあり(設備導入後に保守が始まるため)。今後のフライホイール型成長に期待。」
- 「新技術と現場サービスの統合が、Vertivの競争優位性を高めている。」
📌 注目の質問③:関税影響と営業利益率の見通し
Q(JPMorgan, Wolfe, Citiなど):
- 「関税の影響はどの程度?2026年以降、営業利益率の拡大は続くか?」
A(CFO):
- 「2025年Q4には関税によるマージン圧迫が約50bpsあるが、価格転嫁とサプライチェーン再構築で2026年Q1末にはほぼ解消見込み。」
- 「営業利益率のインクリメンタルマージン(追加売上に対する利益貢献)は30〜35%を維持。目標の25%達成に向け順調。」
📌 注目の質問④:EMEA事業の見通しと再成長時期
Q(複数アナリスト):「EMEAの回復はいつ、どうやって起こるのか?」
A(CEO):
- 「2026年後半に再加速を期待。超低空室率、データ主権の観点から域内にインフラ構築が必要。」
- 「すでに顧客との会話は活発化。組織構造もAIインフラに適応する形に再編中。」
📌 注目の質問⑤:生産能力の拡大とそのタイムライン
Q(TD Securities, Citi):「需要急増に対して供給能力は十分か?設備拡張にどれくらい時間がかかる?」
A(CEO):
- 「拡張の大部分は既存工場内で実施。リードタイムは数ヶ月から最長15ヶ月程度。」
- 「需要を常に6〜12ヶ月先取りする方針を堅持。」
📌 注目の質問⑥:競争環境と技術進化への対応(Microfluidics・800V DC)
Q(UBS):「AWSやMicrosoftの技術革新(Microfluidics、800V DC等)によりVertivのポジションは脅かされるか?」
A(CEO):
- 「全く逆。我々のシステム対応力と熱管理・サービスの統合能力がより価値を持つ。」
- 「800V DCは2026年後半にNVIDIAのRubin Ultraと整合し、完全対応予定。」
- 「TAM(市場規模)も $3M/メガワット → $3.5M/メガワットに上昇傾向。」

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