ズームインフォ(ティッカー:$ZI)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.26 | $0.23 | 〇 |
売上高 | $310M (YoY +3.1%) | $309M | 〇 |
ガイダンス 2024Q2EPS | $0.235 ($0.23~$0.24) | $0.25 | × |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $307.5M ($306M~$309M) | $313M | × |
ガイダンス 通年EPS | $1.01 ($1.00~$1.02) | $1.00 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $1.2625B ($1.255B~$1.27B) | $1.27B | × |
業績ハイライト
第1四半期の業績概要
- 売上高は3億1,000万ドルで、前年同期比3%増加
- 調整後営業利益は1億1,900万ドル、営業利益率は39%
- GAAPベースの純利益は1,500万ドル、1株当たり0.04ドル
- 非GAAPベースのEPSは1株当たり0.26ドル
今後の見通し
- 通期の売上高ガイダンスを12億5,500万ドル〜12億7,000万ドルに修正
- 通期の調整後営業利益を4億8,800万ドル〜4億9,500万ドルと予想
- 通期の非GAAPベースのEPSを1株当たり1.00ドル〜1.02ドルと予想
- 通期のアンレバード・フリーキャッシュフローを4億4,000万ドル〜4億5,500万ドルと予想
その他のハイライト
- 取締役会が5億ドルの自社株買いを承認
- ZoomInfo Copilotの開発が順調に進み、ベータ版の顧客からの反響は極めて良好
- 1百万ドル以上の顧客層からのACVが前年同期比16%増加
- マーケティングソリューションとオペレーションが前年同期比で最も高い成長率を記録
- 大手企業を中心に多数の取引を獲得
- Forresterのマーケティング&セールス・データプロバイダーのリーダーに選出
- 2つのGoogle Cloud Technology Partner of the Year賞を受賞
質疑応答ハイライト
中小企業セグメントの弱さについて
- 第1四半期は中小企業セグメントの更新が多く、ネット収益リテンション(NRR)が低下したが、予想よりは良好だった
- 中小企業の弱さはマクロ環境要因によるものであり、競合による影響ではない
- 新規事業の獲得率や競合からの奪還も好調であり、競争力への懸念はない
- 中小企業の解約率改善に向け、リスクの高い顧客の選別や前払いの促進などの施策を実施
セグメント別の業績動向
- エンタープライズは安定的で、100万ドル以上の大口顧客からのACVが前年同期比16%増加
- ミッドマーケットは前年比で減少しているものの、第4四半期から安定化の兆しがみられる
- 中小企業セグメントは第1四半期に弱さが目立ったが、マクロ環境の影響が大きい
- ソフトウェア・テック業界の顧客は引き続き減少圧力があるが、その他の業界は二桁の成長を維持
ZoomInfo Copilotの収益化戦略
- Copilotは高い価値を提供できる顧客から段階的に展開し、収益化を図る
- 座席数ではなく、提供価値に基づく収益拡大を目指す
- アップセル・クロスセルによる顧客単価の引き上げや、解約率の改善につなげる
- 大きな収益貢献は2024年後半以降になる見込みだが、中長期的な成長ドライバーになると確信
業界再編の見通しとZoomInfoの競争優位性
- 競合他社の多くがベンチャーキャピタルの支援を受けているのに対し、ZoomInfoは高い収益性を誇る
- AIの発展により、アプリケーション・レイヤーのソフトウェアは陳腐化しやすくなる一方、高品質なデータ資産の重要性が高まる
- ZoomInfoは独自のデータ資産を軸に、あらゆる営業・マーケティング活動に不可欠なプラットフォームへと進化できる
プロダクト・レッド・グロース(PLG)の取り組み状況
- PLGの定義によるが、完全なセルフサービスで顧客化するモーションは限定的
- 請求書管理や追加ユーザー、広告費用の支払いなどは全顧客に提供済み
- リードの性質に応じて、PLGか営業主導のモーションに振り分ける
- 長期的にはPLGの比重を高めていく方針
ライト・オブ・パブリシティ関連の集団訴訟の和解について
- 4州における集団訴訟を3,000万ドルで和解。他州での追加提訴リスクはない見込み
- コミュニティ・ページの仕様に一部変更を加えるが、PLGへの影響は軽微と想定
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