ボーイング(ティッカー:$BA)の2025年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | -$1.24 | -$1.31 | 〇 |
| 売上高 | $22.7B (YoY +34.6%) | $21.72B | 〇 |
業績ハイライト
連結業績
| 項目 | 2Q25実績 | 前年同期比 | コメント |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 227億ドル | +35% | 商用機引き渡し増加が主因 |
| コアEPS | ▲1.24ドル | 改善 | 商用機の納入増と業務効率改善 |
| フリーキャッシュフロー | ▲2億ドル | 改善 | 納入増と運転資本改善、予想を上回る |
- フリーキャッシュフローは当初予想より約20億ドル改善。777型機の納入増が約7億ドル押し上げ要因。
- 通期フリーキャッシュフローは約30億ドル規模が妥当とCFOが言及。
商用機部門(BCA)
| 項目 | 2Q25実績 |
|---|---|
| 売上高 | 109億ドル |
| 営業利益率 | ▲5.1% |
| 納入機数 | 150機(上期合計280機) |
| 受注 | 455機(うち737×127機、777-9×30機、787-10×32機) |
| 受注残 | 5,900機以上/5,220億ドル |
- 737 MAX:月産38機に到達、今後FAA承認取得後に月産42機へ増産予定。
- 787:月産7機に引き上げ、安定化を確認後さらに増産計画。
- 777X:試験飛行は順調、2026年納入開始予定。1,400回以上の試験飛行を完了。
防衛・宇宙部門(BDS)
| 項目 | 2Q25実績 |
|---|---|
| 売上高 | 66億ドル(+10%) |
| 営業利益率 | 1.7% |
| 受注 | 190億ドル |
| 受注残 | 740億ドル |
- MQ-25が地上試験開始、T-7Aは追加の顧客マイルストーンを3件達成。
- 固定価格開発契約のリスク管理改善により、EACは2四半期連続で安定。
グローバルサービス(BGS)
| 項目 | 2Q25実績 |
|---|---|
| 売上高 | 53億ドル(+8%) |
| 営業利益率 | 19.9%(前年同期比+210bp) |
| 受注 | 50億ドル |
| 受注残 | 220億ドル |
- 英国ガトウィック空港のMRO施設を売却し、韓国海軍向けP-8A訓練支援契約を獲得。
財務状況
| 項目 | 2Q25末 |
|---|---|
| 現金・有価証券 | 230億ドル |
| 負債残高 | 533億ドル(四半期で3億ドル減) |
| リボルビング枠 | 100億ドル(未使用) |
- 年内残りの債務償還額は3億ドル。
ガイダンス・見通し
- 3Qフリーキャッシュフローは2Qと同水準のマイナスを想定。
- DOJへの一時金7億ドル支払いが3Qに発生する可能性。
- 4Qはプラス転換見込み。通期では約30億ドルのプラス着地が妥当。
- 長期的には100億ドル規模のフリーキャッシュフロー復帰が可能との認識をCEOが表明。
質疑応答ハイライト
Q1: Wolfe Research – フリーキャッシュフロー改善要因と通期見通し
Q: 2Qのフリーキャッシュフローが予想比20億ドル良好だった理由と、通期3〜5Bドル目標への影響は?
A(CFO):
- 改善の主因はBCA納入増加と777型機納入の一時的増加(13機納入で+7億ドル)。
- 通期は30億ドル程度が妥当と認識。4Qはプラス転換を見込む。
Q2: Jefferies – 関税と受注環境
Q: 最近の貿易合意による影響と、受注・価格交渉へのインパクトは?
A(CEO):
- 日本との合意で対日輸入部品の関税ゼロ化が進展。イタリア製部品も交渉中。
- 大型機発注は各国の貿易不均衡是正策としても追い風。
- 供給制約環境下で価格は上昇基調。今後もインフレコスト転嫁を狙う。
Q3: Baird – 737MAX・787の長期生産計画
Q: 787や737MAXの長期的な生産レート見通しは?
A(CEO):
- 787: 5→7機/月へ増産済み。安定化後、段階的にレート増加。チャールストンで設備拡張中。
- 737MAX: 現在38機/月。FAA承認後、5機刻みで6か月以上の間隔を空け増産。
Q4: Barclays – MAX・787の納入見通し
Q: MAX納入はガイダンス400機を超えるか?787は?
A(CFO):
- 787: 上期37機、通期は70〜80機の上限付近を見込む。
- 737: 上期209機、通期は400機超えの可能性が高い。
Q5: BofA – 737-7/-10のエンジン防氷問題
Q: 技術的な遅延理由は?
A(CEO):
- 設計の複雑性が高く、試験結果から設計変更が必要。
- エンジン吸気口周辺の空気流に悪影響を与えない設計が難航。
Q6: JPMorgan – BCAの利益率見通し
Q: BCA利益率の進展と認識は?
A(CFO):
- 通年ではマイナス継続だが、1Q▲6.6% → 2Q▲5.1% → 下期はさらに改善。
- 2026年には利益率改善を見込むが、長期的には過去の水準に戻れると認識。
Q7: RBC – 防衛部門のマージン改善ペース
Q: BDSの利益率改善時期は?
A(CEO):
- 高リスクの固定価格開発契約を避け、コストプラス型契約を優先。
- 現在進行中の開発案件(MQ-25、T-7Aなど)をリスク低減しつつ進めることで、中期的に高シングルディジット利益率へ回復可能。
Q8: GS – 長期FCF10B$目標の達成可能性
Q: 2027-28年頃の10B$フリーキャッシュフロー目標は実現可能か?
A(CEO):
- **「達成は時間の問題であり、構造的な障害はない」**と強調。
- 生産レート増加、供給網安定、価格改善が前提。


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