ジョンソン&ジョンソン(ティッカー:$JNJ)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.42 | $2.21 | 〇 |
売上高 | $22.5B (YoY +5.4%) | $22.17B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $9.91 ($9.86~$9.96) | $9.95 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $89.6B ($89.4B~$89.8B) | $88.5B | 〇 |
業績ハイライト
第3四半期の業績概要
- 売上高は225億ドルで、前年同期比6.3%の増加
- 調整後EPSは2.42ドルで、前年同期比9%の減少
- イノベーティブ医薬品部門の売上高は146億ドルで、6.3%増加
- メドテック部門の売上高は79億ドルで、6.4%増加
通期見通しの上方修正
- 調整後営業売上高成長率を5.7%~6.2%に引き上げ
- 調整後EPSの見通しを9.93ドル(中央値)に引き上げ
部門別ハイライト
- イノベーティブ医薬品:DARZALEXが四半期で初めて30億ドルの売上を達成
- メドテック:心血管領域で二桁成長を達成、ShockwaveとAbiomed買収が貢献
パイプラインの進展
- RYBREVANTが非小細胞肺がんの一次治療薬として承認取得
- TREMFYAが潰瘍性大腸炎の治療薬として承認取得
- OTTAVAロボット手術システムのIDE申請を提出
質疑応答ハイライト
タルク訴訟の進展状況
- 83%の原告が再編成計画を支持
- テキサス破産裁判所での審理が決定
- 年末までに確認手続きのスケジュールを策定予定
- 確認ヒアリングは来年初めを予定
メドテック部門の見通しと課題
- 2024年の調整後営業売上高成長率を約5%に下方修正
- アジア太平洋地域、特に中国での逆風が主因
- 韓国の医療従事者ストライキ、日本のマクロ経済圧力も影響
- 中国でのVBP(価格交渉制度)拡大の影響は2024年後半から2025年まで続く見込み
- 長期的には中国を含むアジア太平洋地域は重要な成長機会と認識
多発性骨髄腫ポートフォリオの状況
- CARVYKTIの売上高は286百万ドルで、前年同期比87.6%増
- 需要増加、生産能力拡大、製造効率向上が成長を牽引
- TECVAYLIの売上高は135百万ドルで、前年同期比21.4%増
- 新規患者の獲得は好調だが、より長期の治療期間採用により四半期ベースでは横ばい
- 学術機関だけでなくコミュニティ設定への拡大を継続
免疫疾患領域の展望
- TREMFYAが潰瘍性大腸炎で承認取得、IBD市場での成長に期待
- JNJ-2113(経口IL-23阻害剤)の第III相試験が進行中、データ公表を数ヶ月以内に予定
- STELARA後継としてTREMFYAとJNJ-2113に期待
電気生理学事業の動向
- 第3四半期は11%成長、年初来で17%成長を達成
- VARIPULSEの米国承認を2024年第4四半期または2025年第1四半期に期待
- PFA(パルス電場アブレーション)カテーテル未発売だが、マッピングシステムで優位性維持
- VARIPULSEを含む包括的なPFAポートフォリオを開発中
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