バンクオブアメリカ(ティッカー:$BAC)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.81 | $0.76 | 〇 |
売上高 | $25.3B (YoY +0.4%) | $25.23B | 〇 |
業績ハイライト
収益と利益
- 収益は255億ドル、純利益は69億ドル
- 1株当たり利益は0.81ドル
- 年初来の純利益は約200億ドル
NII(純金利収益)
- Q3のNIIは140億ドル(完全課税ベース)
- Q2を底にQ3から成長に転じた
- Q4のNIIは143億ドル以上と予想
預金
- 5四半期連続で平均預金残高が増加
- グローバルバンキング部門の預金が増加傾向
- 富裕層部門の預金は安定化、消費者部門の預金減少は鈍化
ローン
- 平均ローン残高は前年比1%増の1.06兆ドル
- 商業用不動産ローンを除く商業ローンは前年比3%増
- クレジットカード、中小企業、自動車ローンが成長をけん引
費用と効率性
- 費用は165億ドル、前年比4%増
- 投資銀行、投資・仲介手数料、セールス&トレーディング収益の増加が費用増加の主因
- 2025年には営業レバレッジの改善と効率性比率の向上を見込む
資本と株主還元
- CET1比率は11.8%、新要件の10.7%を上回る
- Q3に56億ドルの資本を株主に還元(20億ドルの配当、35億ドルの自社株買い)
質疑応答ハイライト
NII見通し
- Q4のNII成長を予想、2025年の見通しは1月に提供予定
- 固定金利資産の再価格設定、預金成長、ローン成長がNII成長をけん引
- 金利低下時のNII感応度は上昇時と同程度と想定
預金動向
- 消費者預金は935-940億ドルで安定化傾向
- 富裕層預金は約2800億ドルで横ばい
- 高金利に敏感な顧客の資金移動は鈍化
ローン需要
- Q3後半に企業ローン需要が増加
- 中小企業、ビジネスバンキング、商業銀行顧客で一貫した成長
- リボルビング信用枠の利用率はまだ上昇していない
株主還元
- 資本戦略に変更なし
- クライアント支援、配当維持・成長、規制最低要件の充足が優先
- 余剰資本は株主還元に使用、Q3は35億ドルの自社株買いを実施
効率性と営業レバレッジ
- フィー収入関連の報酬増加が効率性比率に影響
- デジタル化や業務効率化を継続
- NII成長とフィー収入増加により、2025年に営業レバレッジ改善を見込む
バーゼルIII最終規則の影響
- 当初提案よりも有利な内容になる見込み
- 詳細な再提案を待って影響を精査する予定
- 現在の資本水準は当初提案に基づく推定を上回る余剰がある
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