GEベルノバ(ティッカー:$GEV)の2025年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $1.86 | $1.66 | 〇 |
| 売上高 | $9.1B (YoY +11.0%) | $8.8B | 〇 |
| ガイダンス 通年売上高 | $36.5B ($36.0B~$37.0B) | $36.97B | 〇 |
業績ハイライト
売上・受注・利益指標(全社ベース)
| 項目 | 数値 | 前年同期比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | $12.4B | +4% | 約1.4倍のBook-to-Bill比率 |
| 売上高 | 非開示(通年見通し$36B〜$37B) | +12% | 全セグメントで増収 |
| 設備売上高 | – | +18% | 電化・パワーともに2桁成長 |
| サービス売上高 | – | +6% | 価格もセグメントごとに上昇 |
| 調整後EBITDA | $770M | +25% | 電化とパワーの好調が主因 |
| 調整後EBITDAマージン | 8.0%(+0.8pt) | – | 通期ガイダンス範囲:8〜9% |
| フリーキャッシュフロー | $200M | 減少(前年は$300Mの一時金あり) | 順調にプラス継続 |
- キャッシュ残高は約80億ドルで無借金。
- 上期の自己株式取得は$1.6B(500万株)。
- 年間フリーキャッシュフロー見通しは従来より$1B引き上げ、$3B〜$3.5Bへ上方修正。
セグメント別業績
パワー(Gas, Steam, Hydro)
| 項目 | 数値 | 前年比・備考 |
|---|---|---|
| 受注高成長 | +44% | ガス設備受注が前年比3倍 |
| HAガスタービン | 20基受注(うち7基HA) | 前年比 +6基 |
| Aeroタービン | 27基受注 | 前年比 +26基(データセンター向け増) |
| 売上成長率 | +9% | 設備売上は+23%、サービスも増加 |
| EBITDAマージン | 16.4%(+0.4pt) | R&D増・インフレ吸収しつつ増益 |
- バックログ:29GW(SRA含めると55GW → 年末60GW見通し)。
- ガイダンス上方修正:売上成長+6〜7%、EBITDAマージン14〜15%(従来13〜14%)。
電化(Electrification)
| 項目 | 数値 | 前年比・備考 |
|---|---|---|
| 受注高 | $3.3B | -31%(前年同期は大型案件2件含む) |
| 売上成長率 | +20% | Grid Solutions主導(HVDC、スイッチギア、変圧器) |
| EBITDAマージン | 14.6%(+7.4pt) | 価格・生産性・高収益製品構成による |
- バックログは前年比+$6B増で**$24B到達**。
- ガイダンス上方修正:売上成長20%、EBITDAマージン13〜15%(従来11〜13%)。
風力(Wind: Onshore & Offshore)
| 項目 | 数値 | 前年比・備考 |
|---|---|---|
| 受注高 | -5% | 北米除く陸上風力で減少、一方で北米は回復傾向 |
| 売上成長率 | +9% | 陸上風力が牽引、洋上風力は減収(進行案件限定) |
| EBITDA損失 | 約▲$300M(上期累計) | 洋上風力の関税・サービス費用増が主因 |
| 洋上タービン出荷 | 34基(33基試運転完了) | 過去最高の生産性達成 |
- 下期はほぼ損益分岐点まで回復見込み。
- ガイダンス:通年で売上は前年比▲Mid Single Digit、損失は$200M〜$400Mの下限へ接近。
その他
- 年間で**$250M〜$275Mのリストラ費用**を見込む(年間G&Aコスト$250M削減へ)。
- 関税影響は$300M〜$400Mの下限付近で収束見通し。FTAやフリートレードゾーン活用が進む。
- 小型モジュール炉(SMR)進捗:オンタリオで建設中、TVAによる米国申請が正式受理。
- Altia社の買収により電化ソフトウェア事業を強化(AI+グリッド可視化統合)。
質疑応答ハイライト
電化セグメントの地域別需要と価格
Q(Barclays): 地域別の需要と価格動向、特に欧州の軟化傾向について
A(CEO):
- 欧州のHVDCなど大規模案件は慎重さ増すも、変圧器・スイッチギアなどコア製品は堅調。
- 中東での同期コンデンサなど新領域の需要が拡大中。
- 価格は上昇トレンドから横ばいへ鈍化傾向。今後は生産性向上でマージン維持へ。
サービスビジネスの価格動向
Q(J.P. Morgan): サービス契約(CSA)での価格上昇はあるか
A(CEO):
- 需給逼迫や容量市場(PJMなど)の価格上昇を受けてアップグレードの引き合いと価格上昇進行中。
- 特に短納期案件でAeroderivativeタービンの需要・価格上昇が顕著。
パワー新設機器受注と価格の関係
Q(Goldman Sachs): 2Qのガス設備受注5GWに対し、ドルベースの注文は増加している。単価上昇か?
A(CFO):
- 単価上昇とともに、後半はCombined Cycle(複合発電)が中心となり1GWあたりの受注額は増加見通し。
- 前半はSimple Cycle中心でギガワットと金額の関係に乖離あり。
生産能力(キャパシティ)の拡大
Q(Deutsche Bank): PA州工場拡張の影響とガス側のキャパシティ方針は?
A(CEO):
- ガスはまず既存20GW体制の安定化とSRA含む80〜100GWの長期バックログ確保が前提。
- 電化はLean導入により既存工場での拡張(例:3直体制)で対応可能との見通し強化。
アップグレード・Aero導入の拡大余地
Q(Wolfe): サービスアップグレードの潜在成長率は?
A(CEO):
- アップグレード需要は50%以上成長が下限で、さらに上振れ可能性あり。
- Aeroタービン需要は即応電源として急拡大(米国以外でも需要増)。
ロボティクス・自動化への投資
Q(RBC): ロボット・自動化投資はどの領域から開始?
A(CEO):
- Gasおよび電化(特にGrid)の工場でLean基盤整備済の拠点を皮切りに自動化導入開始。
- 風力のサービス現場にも高所ブレード整備等へのロボ導入構想あり。
- 2026年から本格投資フェーズへ移行予定。
税制改正法案後のインパクト
Q(UBS): 米国税制改正によるガス・風力・太陽光需要の変化は?
A(CEO):
- 風力・ソーラー関連の引き合い増加を確認(注文にはまだ反映されていない)。
- 中長期的には「ガスの必要性再認識」が進行。29〜31年向け需要に変化の兆し。
サービス粗利・原子力収益の減少理由
Q(BofA): サービス粗利率低下と原子力事業の売上減の理由は?
A(CFO):
- サービス利益率は装置比率増による一時的なミックス要因。
- 原子力はSMRが収益化前で、現在は燃料供給が中心のためタイミング要因。

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