以下は2024/3/1 FACTSETの記事 Analysts Making Smaller Cuts Than Average to EPS Estimates for S&P 500 Companies for Q1の要約です。
要約
2024年第1四半期のS&P 500企業のEPS(一株当たり利益)見積もりに関して、市場では経済の減速や不況の可能性に対する懸念がありますが、アナリストは通常よりもEPS見積もりを大幅に下方修正しているでしょうか?答えは「いいえ」です。1月と2月の間に、第1四半期のEPS見積もりは平均よりも小さい幅で下方修正され、2.2%減少しました($56.34から$55.11へ)。
通常、アナリストは四半期の最初の2ヶ月間に収益見積もりを下方修正しますが、過去5年間(20四半期)の平均下方修正率は3.0%、過去10年間(40四半期)では2.7%、過去15年間(60四半期)では2.9%、過去20年間(80四半期)では2.9%でした。したがって、2024年第1四半期の初めの2ヶ月間に記録された下方修正は、これらの平均よりも小さいです。
セクターレベルでは、11のセクター中7つが第1四半期のEPS見積もりを下方修正し、エネルギー(-12.0%)とマテリアルズ(-11.8%)セクターが最も大きな下方修正を経験しました。一方で、消費者向け非必需品(+2.3%)と通信サービス(+2.0%)セクターを含む4つのセクターでは、見積もりが上方修正されました。
2024年通年のEPS見積もりについても、1月と2月の間に0.3%下方修正されましたが($244.46から$243.82へ)、これも過去5年間の平均(0.5%)、10年間の平均(0.7%)、15年間の平均(1.7%)、20年間の平均(1.5%)、25年間の平均(1.6%)よりも小さい下方修正です。
セクターレベルでは、6つのセクターが2024年通年のEPS見積もりを下方修正し、エネルギー(-8.3%)とマテリアルズ(-5.2%)が最も大きく下方修正されました。その一方で、消費者向け非必需品(+2.2%)と通信サービス(+2.0%)を含む5つのセクターでは見積もりが上方修正されました。
特筆すべきは、2024年通年のEPS見積もりが1月に0.8%下方修正された後($244.46から$242.49へ)、2月には0.5%上方修正されたこと($242.49から$243.82へ)です。
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