ブロック(ティッカー:$XYZ)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.71 | $0.87 | × |
売上高 | $6.03B (YoY +4.5%) | $6.26B | × |
📊 業績ハイライト
主要財務指標
項目 | 2024年実績 | 前年比成長率 |
---|---|---|
売上高 | 60.3億ドル | +4.5% |
総利益 (Gross Profit) | 88.9億ドル | +18% |
– Square事業 | 44.6億ドル | +15% |
– Cash App事業 | 44.3億ドル | +21% |
調整後EBITDA | 30.3億ドル | +69% |
調整後営業利益 | 16.1億ドル | +350% (4.5倍) |
調整後フリーキャッシュフロー | 20.7億ドル | +302% |
Rule of 40スコア | 36.5% | +7ポイント |
経営陣は、SquareとCash Appの両事業で100%以上の総利益維持率を達成したと報告しました。
セグメント別ハイライト
💚 Square事業 (ポジティブ要素)
- GPV (決済取扱高):+10% (Q4) / 米国6.9%成長 (前年同期比+200bp)
- 成長要因:同店売上(same-store sales)の改善と顧客維持率の向上
- 主要製品の進展:
- Square for Restaurants:新機能「Bar Tabs」「Scan to Pay」「ハウスアカウント」導入
- Kiosk:店舗内効率向上に寄与
- Instant Payouts:マーケットプレイス配送注文の即時支払い開始
💚 Cash App事業 (ポジティブ要素)
- Paycheck Deposit Actives (給与振込利用者):250万人 (前年同期比**+25%**)
- Cash App Borrow:500万人の月間アクティブユーザー (前年同期比+50%超)
- Afterpay on Cash App Card:2025年2月に正式ローンチ
Cash App Card利用者は2,500万人に達し、関連する消費額の増加が期待されています。
2025年ガイダンス
項目 | 2025年見通し | 成長率 |
---|---|---|
総利益 (Gross Profit) | 102.2億ドル | +15% |
調整後営業利益 | 21.0億ドル | +31% |
Rule of 40スコア | 40% (2026年目標を1年前倒し) |
- Square GPV成長率:2025年末までに低2桁成長を目指す
- Cash App成長ドライバー:Borrow拡大、Afterpay連携、マーケティング投資強化
❓ 質疑応答ハイライト
🏦 1. JPMorgan (Tien-Tsin Huang):2025年の成長の確信材料
Jack Dorsey (CEO)
- 開発速度の向上が重要指標。新製品「Codename Goose (社内AIアシスタント)」は10名以下のチームで数カ月で開発。
- 全社優先順位付けされた製品ロードマップの導入により、開発と意思決定の透明性向上。
Amrita Ahuja (CFO)
- KPIはSquare GPVの加速とCash Appの給与振込ユーザー増加。
- Rule of 40を2025年末までに達成し、2026年の目標を1年前倒し。
📈 2. UBS (Tim Chiodo):Square GPV成長の詳細
Amrita Ahuja (CFO)
- 2025年Q1 GPV成長率:一桁後半 (FXとうるう年の影響を除く)。
- 2025年末GPV成長率:低2桁成長を想定。
- 主な推進要因:
- マーケティング投資:2桁%増加予定、強いROIを維持。
- 販売戦略:フィールドセールス、パートナーシップを強化。
- 製品イノベーション:Kiosk、レストランPOS、即時決済。
⚙️ 3. Wolfe Research (Darrin Peller):Gross Profit成長のドライバー
Amrita Ahuja (CFO)
- 2025年Q1成長率:+11% (FX、うるう年、前年の銀行業務好調の反動で低水準)。
- 2025年通期成長率:**+15%**を達成する主な要素は以下の通り:
- Square:GPV成長、販売・パートナーシップ強化、新製品導入。
- Cash App:Borrow、Afterpay、給与振込の拡大。
- Proto (Bitcoinマイニングシステム):2025年後半から収益貢献を開始。
🚀 4. Mizuho (Dan Dolev):Proto (Bitcoinマイニング)の展望
Jack Dorsey (CEO)
- 市場シェア拡大の可能性:現在、主要プレイヤーが1社のみ。
- 強み:3nmプロセスで高性能化、カスタマイズ可能性、オープンソース設計。
- 進捗:チップ製造中、2025年内に出荷開始予定。
💡 5. Wells Fargo (Andrew Bauch):Afterpay on Cash App Cardの影響
Jack Dorsey (CEO)
- 主要な成長Sカーブとして位置付け、Cash App Cardの利用促進。
- Amrita Ahuja (CFO)
- 導入初年度:数百万の月間アクティブユーザーが対象。
- 2024年ベータテストで1.5億ドルの融資を実行済み。
- 利益率の管理:リスク損失率1%以下を維持。
📈 総括
✅ ポジティブ要素
- 売上・利益成長:総利益+18%、調整後営業利益+350%、EBITDA+69%。
- Cash App:BorrowとAfterpayの拡大で新たな収益源を確保。
- Square:レストランPOSやKioskで販売業務を強化。
- Proto:2025年後半からのBitcoinマイニング収益貢献。
- Rule of 40達成見込み:2026年目標を1年前倒しで2025年末達成予定。
❗ ネガティブ要素
- Q1成長鈍化:FXとうるう年の影響でQ1は成長率**11%**に低下。
- Cash App MAU横ばい:57百万人で成長停滞、ARPU重視戦略に転換。
- 競争環境:Afterpayは強力だが、クレジットカード市場との競合が課題。
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