決算:XOM 2025Q3

決算

エクソンモービル(ティッカー:$XOM)の2025年度第3四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for XOM

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$1.88$1.83
売上高$85.29B
(YoY -5.3%)
$83.60B

業績ハイライト

売上・利益の概況(2025年第3四半期)

指標数値前年同期比・備考
一株当たり利益 (EPS)過去同様の価格環境下で過去最高水準類似市況下で過去最高を更新
ガイアナ油田生産量日量70万バレル超イエローテールFPSOが4ヶ月前倒しで稼働開始
パーミアン生産量日量約170万BOE生産量の過去最高更新
Proxxima製品展開生産能力3倍に拡大中複数市場で高効率・高性能が評価される
グローバルプロジェクト2025年の主要スタートアップ10件中8件完了年末までにGolden Pass LNG、Proxxima拡張完了予定

セグメント別ハイライト

上流(Upstream)

項目詳細
ガイアナYellowtail FPSOが250千BPD能力で4ヶ月前倒し稼働。Hammerhead(7番目のプロジェクト)は2029年開始見込み。
現地経済貢献ガイアナ国内石油・ガス労働力の2/3(6,000人超)、2,000以上の地元企業が関与。
パーミアン軽量プロパントの活用で回収率20%向上(Wood Mackenzieによる報告)
Sinochem Petroleumより80,000エーカーの高品質鉱区を取得。
プロパントの展開計画2025年:約25%の井戸に使用予定。2026年末までに50%の新井戸に導入予定

プロダクト・ソリューション(Product Solutions)

製品・プロジェクト概要
Proxxima Rebar鉄鋼比で40%の施工効率向上。2027年までに20,000トン販売計画
Marine Cargo Coating従来の3回塗りを1回に短縮。コスト削減・作業期間短縮
バッテリー用炭素材充電30%高速化、航続距離30%向上、寿命4倍。Superior Graphite資産を取得し、50%省エネ・高スループットの製造プロセス確立へ。

精製・化学

プロジェクト概要
シンガポール CRISP重質燃料油→高付加価値ディーゼル・潤滑油へ変換(80%稼働中、年末までにフル稼働)。新しいベースストック製品も導入。
Baytownプロジェクト高付加価値製品への分子ハイグレーディング継続。高収益・耐久性のあるプロジェクトとして推進中。

質疑応答ハイライト

CapExガイダンスと低炭素投資の進捗

Q(Neil Mehta – Goldman Sachs): CapExがガイダンス下限を下回るとのことだが、背景は?
A(Darren Woods / Kathryn Mikells):

  • 低炭素ソリューション市場が当初想定より進展遅れ→それに伴い投資ペース調整。
  • M&A除いた現金ベースで**$27–29Bの下限を下回る**見通し。
  • Permianでの生産性向上も影響。
  • 「やるつもりで計画しておいて止める」方が柔軟との考え。

Permianの好調要因と技術導入の成果

Q(Devin McDermott – Morgan Stanley): Permian生産ガイダンス引き上げの要因は?
A(Darren Woods):

  • 複数技術の導入で生産性が向上(プロパント含む)。
  • 継続的な技術導入・評価による改善の積み重ね。
  • 2026年末にはプロパント使用率が50%に

探鉱方針の変化と新規ブロック参入

Q(Ryan Todd / Jason Gabelman): 最近の探鉱への積極姿勢の背景は?
A(Darren Woods):

  • 高リターンで商業的に有望な案件に絞っており、技術優位性(例:Discovery 6)を活かせる案件に注力。
  • Guyanaなど過去の成功でリソース国からの信頼も厚い。

Superior Graphite買収と電池市場戦略

Q(Bob Brackett – Bernstein): Superior Graphiteの買収意図と市場規模は?
A(Darren Woods):

  • 独自の炭素分子+Superiorのプロセスで製造速度・コスト効率を大幅改善
  • 中国が支配する市場で競争力ある低コスト構造を実現することが狙い。
  • TAMは最大$40B規模

M&A方針

Q(Sam Margolin – Wells Fargo): 今後のM&A余地について?
A(Darren Woods / Kathryn Mikells):

  • 「価値買い(Buy value, not volume)」が基本姿勢
  • 競争力のある資産で1+1が3以上になる場合のみ実行。
  • 機会があれば、積極的に模索するが基準は高い。

デジタル・AI分野との連携

Q(Paul Sankey): AI投資の加熱と比較してExxonの見解は?
A(Darren Woods):

  • データセンター分野はCO₂回収型のガス火力発電連携で注目。
  • Denbury買収資産を活用しCCS付き電源を提供可能。
  • 社内でもAI活用(Permianの生産最適化など)を実用レベルで展開中

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